あまのうずめ

エンドロールのつづきのあまのうずめのレビュー・感想・評価

エンドロールのつづき(2021年製作の映画)
3.3
サマイは父に家族で映画館に行くと言われる。映画は自分たちには不適切で二度と観ないがカーリー女神の映画だから特別とのこと。映画を観たサマイは帰りの列車で父に「ボクは映画を作る」と話す。バラモン出身だがチャイ売りをしている父を手伝うサマイは売り上げをくすねて学校をサボり一人で映画を観に行く。


▶︎インド版『ニュー・シネマ・パラダイス』と言った感もする。「映画はウソが上手でなきゃ」とのセリフはあるが本作はパン・ナリン監督の実話に基づいているそう。

インドのカースト制度、貧困にもさらりと触れつつ、サマイと映画技師ファザルとの交流、友達たちとの交流に心温まり、アナログからデジタルへの変化・物質の再利用に思いを添わせられた。

光線の色、劇中映画の色、料理や街並みの色等の出し方が秀逸で、ライオンが住みガンジーの出身地でもある地方のノスタルジックな雰囲気と相まり独特なインド映画を味合わせてくれた。

お名前だけ存じていたが監督の映画愛が存分に感じとれるラストも良かった。