田中圭演じる父親と、永野芽郁演じる娘のシーンがとてもよくて、涙腺が緩むこともしばしば。
その一方で…
最後まで観ても相殺されない母親(と父親)の身勝手さ、告白シーンのセリフの違和感、「バトン」という言葉の意味、女性観の古くささ、突然態度を変える人たち、など…
腑に落ちないところも多々あり。
折れそうに細い永野芽郁の「(父親がおいしい手料理をたくさんつくるので)だから痩せられない」というセリフは明らかに変だし…
たぶん原作にあるセリフなんだろうけど、「太っちゃったらどうするのよ」とかなんとか、臨機応変に変えられなかったのか…?
家族って、親って何なのかなぁ。
幼い子供にとっては、親がそばにいてくれるのがいちばんだと思う。
親が離れていってしまうのが、見捨てられたように感じるのが、何より悲しく、心細いと思う。
それに、つらいとき、苦しいときにそばにいて支え合ってこそ、家族じゃないのかな?
梨花さんの行動は、よくわからなかったな。
まあ、愛情表現も家族観も、人それぞれ。
梨花さんは梨花さんなりに考えて、いちばんいいと思う方法だったんでしょうね。
トリッキーな仕掛けは冒頭でわかってしまうものの、勢い任せの伏線回収はここまでくればむしろ爽快。
内容や展開はあまり好みではなかったけど、俳優さんがよかったので、約2時間半ずっと引き込まれて観た。
脇を固める戸田菜穂さんも、単なる悪者ではなく、子供を想う気持ちがちゃんと伝わってくる演技でした。
相変わらず綺麗だな。