イタリア発、コメディ。シモーネ・ゴダノ監督2作目のこの作品は、イタリアで376館43週間のロングランの大ヒットを飛ばした。娘役のジャスミン・トミンカがイタリアゴールデングローブ賞主演女優賞に輝いた作品。
マークしていた作品ではなかったが、たまたま時間が空いて自宅から近い映画館で見付けたので鑑賞。
とにかく、可笑しくて笑えます。これぞ、人生みたいな作品だった。イタリア人ってあんなにずっと喋りまくっているのかと呆れてしまうくらい陽気で情熱的でうるさいけれど、何故かその型破りなハッピーさが憎めない。深刻な状況でも一向に深刻そうに見えないのが可笑しい。
舞台は、美しいティレニア海に面した南イタリアのリゾート地ガエータ。絶景がパノラマのようで、開放感溢れた美しい海辺の避暑地。
バカンスを過ごすため、海辺の別荘にやってきた二つの家族。快楽的な人生を享受する裕福なカステルヴェッキオ家と、代々漁師で労働者階級のペターニャ家。
価値観の異なる両家の父親同士が再婚するという話を知って双方の家族は大混乱。娘や息子達だけでなく、親戚、元妻、孫までも巻き込んで、バカンスは予測不能な大騒動になる。果たしてインテリ老紳士のトニ(ファブリッツィオ・ベンディヴォリオ)と海の男カルロ(アレッサンドロ・ガスマン)の恋の行方は?
開放的なイタリアでさえ、父親同士が結婚するなんて、やはり最初はショックで祝福など出来ない。特に保守的なペターニャ家の息子サンドロとトニの娘ペネロペ(ジャスミン・トリンカ)は強く反対していた。それでも最後は大切な家族を思う気持ちが動く。
家族とは?人生とは?自分らしく生きることへの応援歌のようで、笑いあり涙あり、何ともイタリアらしい楽しい作品だった。