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三人の女のKtoのレビュー・感想・評価

三人の女(1977年製作の映画)
3.8

解釈を拒む様な難解なエンド.

リハビリセンターのプールという他の映画で全く見たことのない職場から全てが始まる. あどけなさが残るピンキーの指導役となったミリーは, 頭が良いのか悪いのか分からない, 何ともリアクションの取り辛い話題について延々と一人で話している様な人. 色々な人に対してミリーはこの奇妙なテンションで話しかけていくのだが, 誰からもほとんど相手されないやや孤独な人という描写が続く.

何故かミリーに心惹かれていたピンキーは自殺を試みるが死なず, 回復するとそれまでのミリーが憑依したかの様な豹変を見せる. 非常に面白い.
暫くしてピンキーが元の状態に戻る時のトリップタイムみたいなシーンで, 職場で嫌われ者の双子のシルエットに合わせてピンキーとミリーの顔が薄く重なる部分があったが, それは二人のミルドレッドが一人の自殺企図以降双子の様な存在になった事と繋がる.

最後, ピンキーはミリーになり, ミリーはママになり, ウィリーは良く分からない... というか何が何だかさっぱり分からない...
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