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ひまわりのbutasuのネタバレレビュー・内容・結末

ひまわり(1970年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

しんどい話。戦争に行ったきり消えた夫をようやく見つけたら、記憶を失って別の妻子を作って暮らしていた。これだけの話なのだが、音楽がとても悲しくて良く、見せ方も上手いのでグッときてしまう。

主役のジョバンナを演じたソフィア・ローレンが素晴らしい。夫の新しい妻子を見つけたとき、夫に再会したとき、全て台詞ではなく彼女の表情だけで感情が表現されており、見ているだけでたまらない気持ちになる。夫と目が合った瞬間に列車に逃げ込んでしまうジョバンナのシーンは観ているこちらも泣きそうになってしまった。

記憶を取り戻して夫が再びジョバンナの元を訪れるも、今度は彼女が新しい家庭を築いていた、という展開にも痺れた。確かに二人の間には愛があり誰よりもお互いを愛しているのに、もう決して一緒にいることは許されないし、二度と会うこともないだろう。しんどい。

二人が延々といちゃつく前半は正直観ていてかなり退屈だったのだが、ラストまで観た今、改めて観返したら泣いてしまうかもしれない。
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