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べイビーわるきゅーれのSUのネタバレレビュー・内容・結末

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ま、じ、で、面白かった!最高!
自分の身近に殺し屋がいるわけではないのにまるで社会の一部として超自然的にその職業が溶け込んでいる様な錯覚に陥った。(いる) 掃除屋が「頭狙わないでください僕たちも人間なんで」云々と愚痴るところや喫茶店の面談での「一番怖いのは警察じゃなくて税理士」発言などの殺し屋あるあるに全く違和感なく爆笑してしまうのだが、喫茶店の会話は全く潜むそぶりも無いし、かなりの頻度で2人が部屋でだらけている様子を定点で映していてこのだらだらパートの10代女子相応のリアリティも絶妙なので、色々と併せるともはや殺しの行為自体が世間並みに見えて来るから凄い。
髙石あかりと伊澤彩織の演技がバチボコ輝いているが、特に伊澤彩織の社会不適合者感が堪らない非常に上手い。しかも彼女はスタントパフォーマーとのことであの邦画を超越したラストバトルの迫力も頷ける。というかこのラストバトルが兎に角魅力的なのだ。
敵はちさとが余裕で敗北する程の強者というフックは先にしっかり効いており戦いが始まるとまひろの実力を僅かにしかし確実に上回る相手であることが伺え、戦いの中まひろが苦戦し呼吸を整えるタイミングで毎度ブレイクするがその間敵もちゃんと待機してくれるので自然と見えないラウンド制となりその盛り上がりは見る間に増していく。果ては奇を衒う素晴らしいカウンターを見事にお見舞いし銃でとどめを指すわけだが、少年バトル漫画の"お約束"を想起させるこれらのシーンで胸を熱くしない男は存在しないだろう。
そんな強敵を倒すという大役をまひろが担うこと。そして、とどめを刺す時弾切れし高速リロードするシーンがわざわざあるが、ちさとと違い社会に適合できないまひろがいつも銃の手入れやトレーニングを実践しておりその準備が功を奏したということ。それらの描写はまひろが無意識に感じていた"この仕事結構好き"というアイデンティティを意識的に会得するという成長を明確化するために非常に重要な演出だったと言っていい。
ちさとはちさとで因縁の相手を、相棒という立ち位置らしくまひろ程の苦戦をしない適当なバランスで勝利。ずっと使いたがっていたマシンガンで。ジャンプだよこれは、、
ラバーガールの愛でるべき演技やコンカフェヤクザ親子萌え萌えキュン辺りも腹を抱えて笑った。漂うB級感アナログ感、鶯谷舞台ってのも凄くいい。アニメで作っても楽しそうだ。
まひろ忘れらんねえよ着てるし主題歌のSTAY GLOWはなんとマッドのKYOさんだしTAKUMAが英詞で歌ってんの久々に聴いたしでもう本当に懐かしくて泣きそう。億年ぶりにcからabcとか神歌とかlittle more than beforeとかその辺聴き腐ろ
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