パピヨン

こちらあみ子のパピヨンのレビュー・感想・評価

こちらあみ子(2022年製作の映画)
4.3
原作者今村夏子作品では「星の子」に続く遭遇となりました。そして森井勇佑の監督デビュー作品だそうですがすっかり魅了されてしまいました。
現在では小学校の1クラスに数人は居ると言われる発達障害児童ですが自分の時代ではまだ風変わりな子ちょっとおかしい子と考えられてましたね。障害に対する知識が広まっただけで昔も今もその辺りは全く変わっていないのでしょうか?『本作品ではその障害をもった“あみ子の目線”で家庭も学校も描かれていますので観る側の私たちには多少の混乱が生じます。なぜこうなったの?なぜそんなことしか言えないの?でもそれはあみ子の目で心で見える範囲の狭い世界ですからね。周りの大人達が余りにも稚拙に見えています。』日々辛く苦しく切ない事だらけのようなあみ子の世界も“捨てたもんじゃない人間”も居るし最後の最後で“あみ子自身の判断力”に光明の差す想いにもなれました。
イギリス映画の「ファーザー」では認知症の進む老人の目線でサスペンスを生んでましたがこちらも負けず劣らずドキドキさせられました。
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