パピヨン

ポトフ 美食家と料理人のパピヨンのレビュー・感想・評価

ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)
3.8
監督·脚本のトラン·アン·ユンとは「青いパパイヤの香り」と「シクロ」以来のなんと30年弱ぶり!と云うスパンでの再会でした。その間の日本映画「ノルウェイの森」も未だに観ておりません。
19世紀末のフランスの田舎で“食”を極めた美食家ドダン(ブノワ·マジメル)と彼の創作した料理を見事に具現化する天才料理人ウージェニー(ジュリエット·ピノシュ)はヨーロッパ中に知れ渡る名コンビです。ただドダンは豪華なだけの代わり映えのしない料理にうんざりしていました。ある時最もシンプルな料理ポトフでユーラシア皇太子をもてなすことにした矢先にウージェニーが倒れてしまいます····。
美食家ドダンと料理人ウージェニーの関係は料理を通しての戦友です。お互いが必要としていて愛してもいるようですが前提に料理があるようです。垣間見る関係性は戦場の様なキッチンでの二人の息遣いでかき消されてしまいますから。こんな関係性も羨ましいような悪くないですね。
ブノワ·マジメルとジュリエット·ピノシュは実生活で娘をもうけておりますね。ミシュラン3つ星の料理人ピエール·ガニェールが監修を務めた料理は目も眩む何よりの映像美となりました。
トラン·アン·ユン監督作品にはファンも多いのですが凡人の私には少々目線が高いです。
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