パピヨン

ファースト・カウのパピヨンのレビュー・感想・評価

ファースト・カウ(2019年製作の映画)
4.0
ケリー·ライカート監督とは初遭遇ですが、アメリカでは相当高く評価されている女性「インディペンデント映画作家」の様ですね、知りませんでした。
本作品は西部開拓時代のアメリカはオレゴン州の未開の地が舞台です。料理人のクッキー(ジョン·マガロ)と中国人のキング·ルー(オリオン·リー)はそれぞれがこの地に流れ着き、意気投合した二人は大胆で余りにも雑な闇ビジネスを実行します。それは富豪で仲買人(トビー·ジョーンズ)が、この地に初めて持ち込んだ牛のミルクを闇夜に紛れて搾取しドーナツを作って売りさばくことです。
いくら売れたところでケチなビジネスに思うのですが、二人にとって実利よりこの友情が大きな宝ですかね。しかしこんなことは直ぐにバレてしまい····。
この3人のキャストはいいですねー。そしてライカート監督のセンスにやられました!登場人物の内面が繊細に浮かび上がり、カメラアングル·照明·美術·小道具が的確で、テレンス·マリック監督の「天国の日々」を思い浮かべた方も多いと思います。全てがあいまって不思議な魅力に包まれます。
あ、二人の関係性のタンパクな説明とかでエンディングの感じ方がまちまちかと思います。観る側に委ねる脚本や演出は私は好きですが、当然好き嫌いが···。
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