Emma

ディア・エヴァン・ハンセンのEmmaのレビュー・感想・評価

3.4
思ってたよりは泣けないじゃんとか言いながら観てたけど、J.ムーアの歌のシーンで爆泣きしてしまいました。子を育てる身として母親目線でその時の光景が鮮明に思い浮かび、なんとも言えない気持ちに。トラック好きだよね、子供…お母さんどんな気持ちだっただろうか…😭

一方で主人公のエヴァンは、ベン・プラットさんの歌声が素晴らしくて何度も圧倒されましたが、どうしても元々の見た目がシリアルキラーを演じる俳優の目つきに見えてしまい(ホラーとかサスペンス見すぎた弊害だわ)サイコパスに見えて、感情移入が厳しかった…特にゾーイとの絡みは…


良かれと思って始めた優しい嘘とはいえここまで広めるかい?謝罪シーンは歌うな喋れ!と終始ツッコミ入れてしまいました。

ただ、ではどうしたら良いのかまで考えないことには映画を語る権利はないんじゃないかと思い自分なりに考えました。

①ワンダーの時のように群像劇要素を入れたらよかったのではないか
→アラナ目線の体育館シーンとかが途中織り交ぜられて、なるほどええやんええやんこの展開と思ってたんだけど、アラナのあのワンシーンだけで終わって中途半端に多角的な視線を入れたなぁという印象になってしまった。

②上のと重なるけど、一番大事なコナーに関して感情移入できる要素が少なすぎる!
→これがけっこう大きいかも。イヤなところしかシーンとして残せてないため、どんな追悼にも見てる側がいまいち感情を入れられない。

③エヴァン自身が鬱と戦ってる背景がわからない。
→きっかけが明確にないことも当然あると思うけど映画的にはこのあたりにもう少しストーリーが欲しかった。

④ガツーンと耳に残って見終わった後口ずさめるようなアイコックなナンバーが出てこない。
→俳優さんたちみんな詩はうまいし素敵なんだけど、どの曲も印象に残らない。字幕翻訳のせいもあるんだろうか、言葉にもあまりパンチがなかった。J.ムーアの曲は泣けたけど、、

偉そうにいろいろ書きましたが、J.ムーアのシーンらA.アダムスの繊細な母親の芝居、すごく良かったです。ケイトリンの存在感も言わずもがな。ぜひみんなの感想も知りたい作品です。
Emma

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