オカルトチャンピオン

東京クルドのオカルトチャンピオンのネタバレレビュー・内容・結末

東京クルド(2021年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

オリンピック開会式の本日、プチ鹿島さんが紹介していて気になっていた東京クルドを見てきた。

普段、日本人が生活していて全く気にもしない入管問題。
テレビでは時より入管法改正だったり、少し前に起きてしまったスリランカ人女性の入管施設での不幸、クルド人難民問題だったり僅かな情報しか手に入らないから誰も気にしない。

おれは妻が外国人ということもあって入管の裁量次第でどうにでもなってしまう恐怖が常にあるので多くの日本人よりは入管問題は身近なはなしなんです。

映画はクルド人の青年ふたりの成長物語。
しかしクルド人難民問題があるように、日本で今までクルド人の難民申請で難民認定されたのは1人もいないんです。
じゃあ彼らはどう生活しているのか。
子供の頃から日本にいて、日本語もペラペラで小中高と学校に通ってきた彼らは仮放免状態なんです。
数ヶ月に一回は入管に行かなきゃいけないし、移動もいちいち入管に許可を得なきゃいけないし、ビザがないから進学も困難だし、家も借りられなければ働くこともできない。

"帰ればいいんだよ、日本以外の国に行ってくれよ(笑)"
入管職員はこんな風に笑いながら彼らに言葉を吐き捨てるんです。

これが先進国?
オリンピックで外国人をおもてなしする国?

映画の途中で入管の姿勢が明らかに厳しくなったと話している場面がある。
おれがオリンピック開会式の今日見に行ったのにはオリンピックをするために彼らを世界から見えなくするために追い出したかったんだ。
こんなことが人間のすることか。
スリランカ人女性のときもそうだったように終盤、入管施設に入れさせられているクルド人が体調不良を訴えて救急車を呼んでも入管職員が救急車に乗せずに帰らせてしまう。
本当に狂ってる。
だけど、現実だから見たくないけど、見るしかない。
そして日本の問題だからどうにかしていくしかない。

最近見た海辺の彼女たちもそうだったように人を人として見ないのなら、自分も人ではなくなってしまう。
オザンが言っていたように法律が必ずしも正しいわけじゃないんだよ。っていう感想。