このレビューはネタバレを含みます
話題になっていた頃をよく覚えてる。
豪華キャストで繰り広げるは、過疎化した島を舞台とした殺人を隠蔽するといった内容。
予告で流れていた時から気にはなっていたが。
それは話題性のみであり、作品として面白そうとは端から期待はしていなかった。
本編を観ずとも、本作がハッピーエンドを迎えられるとは到底思えなかったから。
かといって無理矢理な幸せを作品から感じ取りたいわけでもない。
波乱が起こったとしても、それを乗り越えた後の平穏が残存さえしてくれれば。
それすら叶わない、気持ちの悪い終わり方になってしまったのは心底心残りである。
まず誰に感情移入するのが正解なのか。
誰一人としてそれをすることが難しく、只管に傍観を余儀なくされるようで入り込めないのが難点に思えた。
刑事側に加担して鑑賞するのも更に厳しく、終始「瘡蓋」についても納得出来ないまま物語は悪循環を及ぼしていく。
そして結末という落とし所、美しさとは対比した醜い終わり方の是非。
クライマックスのトリガーとなった人物が誰だったのかは確かに興味をそそられたが。
何とも言えない失望感、こんな気持ちになるなら知りたくなかったってなるくらい。
まあ過疎化する媒体への皮肉としては意義のある内容だったのかもと全否定するほどでもない一作。
村八分とかしてるような町はまだ滅んでいないからね。
