彦次郎

スーパーマン III/電子の要塞の彦次郎のレビュー・感想・評価

3.5
惑星クリプトンから来た正義のヒーロースーパーマンと悪徳企業の対決を描いたシリーズ3作目。
宿敵レックス・ルーサーは未登場、ヒロインのロイスも出張のため出番は僅少です。そのため敵は貿易業大社長ウェブスター一味とヒロインは高校時代の同級生ラナ・ラング(1作目でも登場していた)となっています。敵一味にいるガス・ゴーマンという男が今作のメイン人物で職業不適合者ながらプログラミングの才能が天才的でかつ口が回り非情になれない悪党です。彼が汚いメモ書きで発案した巨大コンピューターが「電子の要塞」ということになります。天才プログラマーとしても凄いですがビルの屋上から誤ってスキー靴を履いたまま転落して無事に路上に着陸して歩行しているところを見ると彼も惑星クリプトンと縁のある方なのかもしれません。
他の方のレビューで古臭さいと断じられていましたが雰囲気については同意できますが公開当時は1983年で日本ではやっとファミリーコンピューターが発売された事を思うとむしろ先鋭的な内容だったと思います。また悪党一味でグラマラスで能天気なお姉さん(ウェブスターの愛人)に見えて実は頭が切れるなどの個性づけも良かったです。
個人的に注目したいのがクラーク・ケントの存在です。ラナ・ラングだけでなく子どもに対して純粋に優しい点が後の悪と化したスーパーマンとの対決で見せる彼の善性と強さになっていると思います。子どもの声に反応しメガネにスーツでスーパーマンにボロボロにされながらも戦う姿はやはりヒーローそのものです。
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