理か

流浪の月の理かのネタバレレビュー・内容・結末

流浪の月(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

事件立件の判断は❓


松坂桃李はもちろんだが、広瀬すずの終始感情を抑えた演技、対照的に感情剥き出しの横浜流星の演技どちらも良かった。

世間的には
児童連れ去り犯の文、
エリート会社員の亮、
幼い頃に事件に巻き込まれた更紗、
三人とも母親との関係で本人が望む満足な愛情を得ずに成長した。
文(松坂桃李)は、変わり者と見放される。
なぜあの小屋で住まわされるのか。忌み嫌われているからか。(母親役疑問)
更紗(広瀬すず)は、父親と死に別れ母親にも出て行かれ伯母の家で厄介者扱い。
亮(横浜流星)、母が男と家出、父や祖父母に育てられ、母には捨てられた、という意識が強い。
そして元嫁(母親)を嫌う祖父母たちの刷り込みか、
女性を下に見るように育てられた。
そのせいか玄関ドアも更紗に開けさせる。

児童連れ去りの罪については、どこから罪となるのだろう、か疑問に思う。
親の承諾なしに違う場所に連れて行けば罪が成立するのか?
被害者?となった児童の証言はどこまで信じてくれるのか。ストックホルム症候群で信用性0なのだろうか。.
この時点で大事にもならず事件にもならなければ二人の人生は違っただろうに、と思ってしまうのである。
二人とも善人であるのに。

公にされなかったが、従兄弟に性的虐待を受けていて厄介者扱いされる居場所の無い家と
優しく制約の無い生活を与えてくれる見ず知らずの男の家と
どちらを選ぶか?
辛い境遇で幼いながらも
人を見抜けるようになった更紗。
更紗が住みたいと思う場所と法律や世間一般が住むべきと考える場所が違い、結果児童の更紗が住みたい場所に住めない。

更紗が亮とつき合わなければ良かったのだろうか。もっと屈託の無い男性なら明るく過ごせて文を見かけても過去のことと忘れることができたのか。
それとも、やはり、文と更紗は出会うべくして出会ったのか?
ただ、二人が上手く一緒にいれるには時間が必要だったのか?

梨花についての事は、警察に説明できると思うのだが。ここまで人の話を聞けない組織なのだろうか疑問。

またどこかに流れて行けばいいよ。  だね。
理か

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