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ミラベルと魔法だらけの家のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

家族を守る為に奔走する少女の話。

主人公は眼鏡っ子であり、家族で唯一魔法が使えないという設定。
近年、脱・お姫様路線を進めてきたディズニー作品の中でも、見た目も内面も一般人に近い…ここまで共感のし易い主人公は初めてではないでしょうか。

物語的には、家族が抱える問題を解決し、家族を守ろうとする主人公の姿が描かれます。
主人公は魔法が使えない事にコンプレックスがあるわけですが、そんな苦しみを抱えた彼女だからこそ、人の苦しみにも寄り添う事が出来るし、変わり者でも受け入れる事が出来た。
結局のところ、そうした共感性や寛容性こそが彼女の持つ魔法だったのかもしれません。

家族という共同体には抑圧や重圧といった負の側面もあり、もはや手放しで褒められる概念ではなくなりつつあります。
しかし、本作は逆に、家族こそが自分らしくいられる場所であり、どんな人間でも受け入れられるべき場所であると定義づけた。
家族というものにネガティブなイメージがある人も、本作のオープンな家族観なら受け入れ易い事でしょう。

リン=マニュエル・ミランダによる音楽はパワフルだし、スカートのひらひら感が印象的なダンスシーンも見応えがあり。
全体的に色もカラフルで、ミュージカル映画としても楽しめました。
近年のディズニープリンセス映画の中でも上位に入る作品かなと、個人的には思います。
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