あぴぽぱん

私ときどきレッサーパンダのあぴぽぱんのレビュー・感想・評価

私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)
5.0

_

♚ファンタジー/アニメーション【 1時間40分】
思春期/ヲタク/レッサーパンダ/変化/友情/親子/
絆/感情/平穏/伝承/儀式/たまごっち/バンド/

*.🎤あらすじ🎋┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
舞台は2002年カナダのトロント、チャイナタウン。
主人公メイは13歳の思春期真っ只中。
学校では親友3人とボーイズバンドヲタクで
家ではママの『理想の娘』を必死に続けている。
ある日、メイは感情が高ぶると『RED PANDA』に
姿を変えてしまうという特異体質が現れる。
これはメイの一族特有のものであり、赤い月の日に
儀式をすることでレッサーパンダの姿を
封印することが出来るから、その日までは
家で大人しくしておくようにと言われるが
儀式を終える前に大好きなバンド『4*TOWN』の
ライブが行われることを知り発狂することとなる。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ピクサー映画としては15作品目となる今作。
監督と脚本はドミー・シーと言う
中国生まれのカナダ人女性で
まさに主人公メイは彼女を投影していると言えます。
監督について私はあまり詳しくないのですが、
変身しちゃうってので連想したのが
うる星やつらのレイだったりらんま1/2でした。
ネット検索していると、ドミー・シーさんは
日本アニメからかなり影響を受けてるそうで、
今回の作品では、
#セーラームーン #らんま #フルーツバスケット
からインスピレーションを受けたとか…。

毎度の事ではございますが、またしても
ピクサーには泣かされました。流石です。
やっぱりピクサー見とけば間違いないですね!

子供時代というのは親が絶対的権力であり、
親から好かれようとよく思われようと必死ですよね。
一方で、色んな欲望が生まれ、それを
抑えきれなくなって爆発してしまうのが思春期。
その独特な感情=turning red(原題)を
レッサーパンダになるという形で具現化し、
わかりやすく表現してくれていました。

超過保護で自分の子供の理想像で娘を見ている母と、
それに応えようと自分の思いを押し殺す娘の関係性。
友達をよく思っていない母と
母をよく思ってない友達との間に挟まれる娘。
厳格な一家代々のしきたりから
外れることを恐れ、親を恐れ生活する家族。

各家族色んな特徴があると思いますが、
大体その形態って代々繰り返してるんですよね。
子供の気持ちもわかるけど、お母さんこれ
凄く寂しいだろうなぁという気持ちも
同時に湧いてくるんですよね…
自分もまた親になればこういう経験をするのか
と感慨深いものでした…。゚(゚^ω^゚)゚。

うわぁーやばって思って見る人もいれば、
私のように、我が家もこんな感じだったなぁ
と思って鑑賞した人もいるでしょう。
世界は広いし色んな考えの人が存在するけど
子供のうちは家の世界と友達との世界が全てで
いかにそこから外れることなく生き抜くか、
というのに沢山頭を悩ませていました。

この主軸を重くなりすぎないようにしてくれる
レッサーパンダに変身と言うのはとても良かったです。

又、ヲタク全盛期な現代にとって、
バンド大好きなメイに対しても共感性が高いです。
コンサート行くためだけに勉強を頑張った
学生時代を思い出させてくれました。笑

最後は母と娘が打ち解けるのですが、私は
もうなんか涙で画面が見えないほどでした。笑

どんな感情も全て私。
どんな私も大切にしていこうね。

という凄くシンプルだけどグッとくるメッセージを
クリーンヒット?むしろクリティカル?を
胸に打たれた感じでした。

今作はギャグ作品とうたわれていて、
ディズニー苦手みたいな人もたまにいるけど
そういう人も楽しめると思います。

また、主人公がたまごっちで遊んでたりガラケーだったり
私も当時メイとほぼ同学年だったので
うわぁーなんか懐かしい!という気持ちで
楽しめたのもすごく良かったです。
20代後半、30代前半の人には
ドストライクな作品になっています!
是非見てみてください!これはオススメです!
好きな作品はBluRayを買うのですが
この作品は間違いなく買います(´๑•_•๑)笑

_
あぴぽぱん

あぴぽぱん