やっぱニーガン

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのやっぱニーガンのレビュー・感想・評価

4.5
誰かのあるささやかな営みが時に世界を動かすことがある…

🦋映像の世紀バタフライエフェクトからの招待状✉️「ヴェルヴェットの奇跡 革命家とロックシンガー」


ソ連に侵攻されながらも20年間、抵抗を続けた国、チェコスロバキア
1989年 大きな衝突や流血もなく、絹のようになめらかに民主化が進んだことからビロード革命(ヴェルヴェット・レボリューション)と名付けられたこの運動に、革命と同じ名を持つアメリカのロックバンドの存在があった…

皆さんはヴェルヴェット・アンダーグラウンドというバンド🎸をご存知でしょうか?
🇺🇸1964年ニューヨーク🗽あのアンディ・ウォーホルのプロデュースによってデビューしたこのロックバンドは商業的な成功こそ収めてないが多くのミュージシャンに影響を与えた伝説的なバンド!!
…とまぁ一言で語れるバンドではないのですが、なんせ僕もしったか😛
もっともっと彼らを知るべくApple TV+で配信された本作に飛び付きました😍

ルー・リードや、ジョン・ケイル、メンバーの秘蔵映像!貴重なインタビューをコラージュ風な分割映像で彼らヴェルヴェッツの結成から破綻、歴史を知ることができてヒジョーに満足過ぎるドキュメンタリー👏🏻
これはファンにとっても僕みたいに覚えたてホヤホヤ♨️のフェイクロック野郎にも目に鱗な作品でした🤩

『ヴェルヴェッツのアルバムは3万枚しか売れなかったが3万人全員がバンドを始めた!』

なんて^ ^そんな逸話がまたカッチョイイ👍🏻


それからそれから…


ある一人の劇作家がニューヨークを訪れた際、たまたま立ち寄ったレコード店で、たまたま手に取った一枚のレコード🍩

この瞬間がまさに!バタフライエフェクト!!

劇作家ヴァーツラフ・ハヴェルがチェコスロバキアに持ち帰ったヴェルヴェッツのレコードは大量にコピーされ、若者たちの間で流行しはじめる…
その音楽に心酔し、あるバンドが結成された…
P P U(ザ・プラスチック・ピープル・オブ・ユニバース)
好きな音楽を演奏し、歌い、自己表現する P P Uは多くのファンの支持を集めた。
しかし表現の自由が認められない時代…
マネージャーの結婚式で演奏したことが理由で P P Uは逮捕されてしまいます。
そんな彼らの逮捕に声をあげたのが劇作家ハヴェルでした!

革命家となったハヴェルは仲間を集い、市民に訴えかけデモ運動を開始!徐々に膨れ上がった自由の波はついに共産党幹部や大統領グスターフ・フサークを辞任に追い込むんですね〜✊🏻映画かよ!

こうして共産党体制は崩壊し、ビロード革命は成し遂げられたのです。そして新たな大統領に市民が選んだのがハヴェルでした。映画かよ!

大統領となったハヴェルにアメリカの雑誌から取材が入るのですが彼がインタビュアーに指名したのは他でもないヴェルヴェッツのルー・リードでした。おい映画かよって!

その後、生涯にわたって親交を深めた二人…

1998年 ホワイトハウスに招かれたハヴェル。そこにはハヴェルのたっての希望でルー・リードも招かれ演奏会が開かれたそう🎸

クリントン大統領 「皆さんが私と同じだけ楽しめたのはハヴェル大統領のおかげです。彼がルー・リードに私のために演奏してもらいたいと言ったのですから」

ハヴェル 「親愛なるルーありがとう そして僭越ながら私はこの機会をあなたへのお願いに使うことにします」
「もしよろしければ数日前にプラハで発売された、このあなたの楽曲に関する本にサインをしてもらえませんか?」


くぅぅ〜



音楽だけでは世界は変わりません
しかし、人々の魂を呼び覚ますものとして
音楽は世界を変えることに大きく貢献できるのです

        ヴァーツラフ・ハヴェル

ROCKぅぅ〜