ひさかた

最後の決闘裁判のひさかたのレビュー・感想・評価

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
4.6
時は中世のフランス。自身の信じ敬う王と国のために剣を振るい、畑を耕し、次代へと名誉を紡いでいく時代。
男は闘い、女は家庭を守る。その区別が人々の根底にしっかりと根付いていた時に起きた事件の物語。

物語、世界観、画、演者。すべてが中世の世界を再現するために完璧な仕事をしてくれています。めちゃくちゃ見応えありました。
序盤の、決闘に向けて少しずつ装備を纏っていくシーンの緊張感たるや。決闘なんぞ縁もない平和な時代を生きているわたしたちですが、あのシーンの「誰かがこれから命を奪われるんだ」という張り詰めた空気は必見です。
そこからの三幕構成もいい!前述のシーンを観て、観客が「なぜ彼らは決闘裁判をすることになったのか?」と想像をふくらませているところに補足となるストーリーを小出しで出していく。まるで現実の裁判のように、誰の主張が真実でどこに虚偽が含まれているのかわからないまま、ただ観るしかない我々の無力さ!

大好きマット・デイモンの演技も相変わらずよかったのですが、何よりヒロインがいい!!!表情、必見です。表情がめちゃくちゃ上手い。ラストが特に!!

劇場で観るべき作品です。興味ある方はぜひ。
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