アイスランドの山間で暮らすとある夫婦は羊飼いとして生計を立てながら大自然の中でつつましく暮らしていた。ある日いつものように羊の出産を手助けしていると、明らかに羊ではない何かが産まれてしまった。二人は目を疑ったものの、その何かに「アダ」と名づけ、大切に育てることを静かに決意する。平和に時は流れるが、普通ではないこの存在により思わぬ方向へ転がっていく…な話
映画を愛し、映画に愛されているのでオンライン試写のご招待をいただきました。いつもありがとう…。思わせぶりなビジュアルと不穏な予告編で公開前から話題になってた9月公開のやつ。製作側としては大真面目に作り込んだメッセージ性の高いドラマという仕上がりですが、私のような濁った目をした人間のフィルターを通すと「何周も回ったあとのシュールコメディ映画の新星」という感じでかなり最高でした
「何か」の存在は事前にほとんど隠されてるものの大体予想のつく着地点ではありますが、その「何か」を取り巻くワケあり夫婦に、ほとんど会話の無い厳かな空気感、雄々しくそびえ立つ山々の静謐な雰囲気も相まって、「何か」がそこにいるだけでアンバランスさによる高次元な笑いが展開されてました。深い経緯はさておいて、終盤は「え！？」と驚いてからマジで爆笑してしまいました。カケラも予想できないよこんなの…。というわけで、偏った見方かも知れませんがかなり良かったです。敬具
