山々に囲まれ隔離された地で羊を育てて生活をする夫婦。その夫婦がとある羊が産み落とした子を自身らの家族として迎え入れ、取り上げるという話。
基本的には和やかな日常が描写されていくのみで、台詞も少なくこれといった説明もない。
話題性だけで視聴すると入り込みづらく、読み取るのが苦手な人には受け入れ難い作品という印象を受けた。
幸せを感じている夫婦を眺めつつ、アレやコレや想像し気味の悪さを感じるのが本作品の楽しみ方であると思う。
上記の通り説明なんてものは一切無いのだが、きちんと観ていれば充分に分かるものであろう。突拍子もない設定ではあるが最後まで観終えれば至ってシンプルなもので、わざわざ説明を挟むのも野暮に感じる。
そういったシンプルさがこの作品の良い点ではあるのだが、シンプル故に気味の悪さを感じ取れないと楽しめない作品なのだろう。
しかし、貴方がこの映画を理解できない、つまらなかったからといってこの映画が劣っている訳では無いとも思う。そういう意味で観る人を選ぶ作品だった。
