ShinMakita

ラストサマーウォーズのShinMakitaのレビュー・感想・評価

ラストサマーウォーズ(2022年製作の映画)
1.0


小学六年生の陽太は、映画オタクの内気な少年。若干イジメにも遭ってるし友達もいないけど、フツーの毎日を送っている。が、最近クラスのマドンナ的存在の明日香が気になり始めた。もちろん告白なんかできずに眺めているだけであったが、明日香が二学期に海外へ引っ越すと耳にして、夏休み前日、「僕の作る映画でヒロインを演ってください」と口走ってしまった。明日香は笑顔で了承してくれたが、映画作りのイロハも知らなければスタッフも機材もない陽太に、果たして映画なんて撮れるのか⁈


「ラストサマーウォーズ」

以下、ラストネタバレウォーズ。


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狭山より狭山茶を多く作る入間の地域振興映画。低予算のご当地映画にあまりケチをつけるのは良くないのかな。「ま、地元の人たちが楽しんでくれたら」レベルの出来なら合格でしょう。実際、本作はそういう意味では合格。子役たちの可愛らしさ、、誰も傷つけないユーモア、みんなが納得のハッピーエンド…だから良いよね。入間の皆様、ぜひ劇場で家族揃って観てください^_^
以下は、映画マニアの戯言だから、読まなくていいですからね〜



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全国ロードショーの劇映画として合格だったかどうか、をあえて意地悪に言わせてもらうと、「否」でございます。子役たちは可愛らしいけど、演技の拙さは目に余るものがありました。ナントカのネバーランドの実写化と同レベル。もっと上手い子いるでしょうに。
脚本はかなりテキトーで、いわゆる「お仕事映画=映画作り映画」の体裁を途中放棄しているのが頂けなかった。「ロケハン」とか「クランクイン」とかテロップ出すなら、撮影、編集、アフレコなどなど作業のいちいちもテロップつけてやるべき。ま、撮影が途中でおかしくなるから、これは無理か。そして撮る映画の材がゾンビというのも食傷気味。なぜ自主映画あるいは低予算映画を撮る時はみんなゾンビなの?桐島、カメ止め、スーパー8…「サマーフィルムにのって」がいかに挑戦的だったか判るよ。ま、ゾンビでも構わないんだけど、もう少し工夫が欲しかった。あと、イケメンお兄ちゃんの扱いが雑。太鼓やってるんだよ?サントラ作ってるんだよ?なのに劇伴流さないってどーゆーこと?もっと言えば、納品された映画を一切見せなかったのが最大のマイナスポイント。陽太たちが撮影した映像を編集した「映画」をエンドクレジットにでも流すべきでしょう!!「スーパー8」がなぜ傑作なのか?それは子供たちが作り上げた映画をちゃんと劇中で〈上映〉したからなんですよっ💢❗️

…失礼、声を荒げてしまいました。デビット伊東が映画マニアという設定も唐突すぎ(デパルマやリンチが好きなだけでマニアと呼ぶには浅い!)、土方先生の役立たずぶりもイラつくところ。親たちのオーバー演技も鼻につくし、演出も凡庸。巫女の映画のタイトルがラストサマーウォーズってセンスもなさすぎ。よって本来ならワーストクラスの一本です。


でもねぇ…入間市の人が楽しければそれでいいんだよね、これ…

とりあえず、スコアだけ本音でつけときます、はい。
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