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笑いのカイブツのRenのレビュー・感想・評価

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)
3.8
2024年1本目。

"笑い"に取り憑かれた実在の男の生き様を描く話題作。

(映画よりも)お笑い大好きな自分からすると露骨なケータイ大喜利パロディや、人選が謎すぎる吉本芸人のカメオ出演オンパレード含め十分楽しめたけれど、なぜ主人公がここまで狂気的に"笑い"に執着するのかが最後まで描かれないため若干の消化不良。
とにかく主人公に感情移入することが難しく、終始居心地の悪さが付き纏った点が残念。いじめに遭っていて苦しかったが笑いに救われたなど、どんな小さいものでもいいからエピソードとして挿入しておいて欲しかった。

主演の岡山天音もさることながら、脇に徹した菅田将暉と仲野太賀の助演が素晴らしい。
特に後者は本当にこんな売れっ子芸人いる!という実在感が凄まじく、演技力の高さをまざまざと見せつけられた。楽屋で上司に反発するツチヤ(岡山)を制するシーンとか、ちょっと鳥肌レベルに上手かった。

傘を差しながら明け方の街へ繰り出すピンク(菅田)となんともしょっぱい水商売の女のシーンは、明け方のミナミで100回くらい見たことある光景すぎて個人的ハイライト。

ちなみに劇中漫才の指導は今話題の令和ロマンです。
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