ノラネコの呑んで観るシネマ

笑いのカイブツのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)
4.6
これはすごく面白い。
10代の頃からテレビやラジオの番組に大喜利を投稿していた、作家のツチヤタカユキの自伝的物語。
寝ても覚めてもお笑いのことしか考えず、仕事の間もネタを書き続ける。
やがて構成作家を志すも、この人極度のコミュ障なのだ。
才能はある。
人一倍というか、異常なレベルで努力もしているから、ネタを書く能力は一流。
だが彼は、作家と演者がいればお笑いは成立すると思っていて、実際には様々な人が関わるチームプレイであることが理解できない。
何より人間関係が不得意過ぎ。
人生を賭けるほどお笑いが好きなのに、常に周りとぶつかり合ってしまうから、どんなに個の能力があっても報われない。
むっちゃ生きづらい人生だろう。
私も決して人付き合いが得意な方じゃないから、すごく共感したわ。
人たらしが羨ましいんだよな。
主人公を後押ししようとする人たちもいるのに、結局応えられないのが辛い。
バイプレイヤーの印象の強い岡山天音が、狂気すら感じさせるコミュ障お笑いモンスターを怪演。
彼の理解者となる菅田将暉が素晴らしい。
仲野太賀の役がオードリーの若林なのね。
ブログ記事:
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