このレビューはネタバレを含みます
原作の記憶はほとんど無くて、キャラクターのなんとなくの簡単な設定くらいの理解しかなかった。
けれど楽しめた。
今作は原作も何も知らない多くの若い女性も、評判だからって理由で観に行ってるけれど、みんな大絶賛。
と言うのも、そういう人にもしっかり観やすいように脚本が出来ている。
今作の主役は宮城リョータ。
主要キャラにも関わらず、原作でもあまり掘り下げられてない宮城の生い立ちを掘り下げながら物語は始まる。
この時点では原作ファンも所見も横並び。
ある程度宮城の紹介が終わったところで、時系列は現代へ。
舞台はインターハイ初戦の山王戦。
原作ファンはあの山王戦という興奮。
初見の方は、とりあえずインターハイの初戦で最強王者とあたったのね。と最低限の背景の理解は出来る。
その後はもうひたすら試合、試合、試合。
物語の7割は山王戦の試合。
合間合間に過去回想があって、そこで最低限のキャラのパーソナルや関係性とか掘り下げてくれるから、初見の人でもそれだけで納得して観れる物語展開。
原作ファンはファン故に若干そこで、あれが無かった。あれも掘り下げて欲しい。とかっていう不満もあるかもしれない。
でも初見の人にも原作ファンにも楽しんでもらうことを考えたら、ちょうどいい塩梅だったと思う。
そして初見でも楽しめる何よりの要因が、とにかく試合がリアルで、観戦してる楽しさが作品の大半を占めるから、あまり原作知識がいらないところ。
今までのアニメーションで、あんなに試合の空気感をリアルに表現できた作品あっただろうか。
テンポや疾走感、視点など。
ディフェンスに阻まれてパスコースが無い感じとか、すっごくリアルだった。
全部観終わった後、原作を読んだり昔のアニメを観る人が多いらしい。
要はこの作品から、原作のスラムダンクに興味を持つ入口になっている。
まさにTHE FIRST SLAM DUNK