ほり本こう大

さがすのほり本こう大のレビュー・感想・評価

さがす(2022年製作の映画)
4.7
お初のテアトル梅田。
予約時ガラガラだったので、やったー!と思いつつ、ど真ん中の席を確保。
しかし到着してみると、何故かその列だけギュウギュウ。しかも俺の席に間違えてサブカルキャバ嬢が着席していた。そんな既にストレス過多な状況からスタート。
左右がかなり窮屈だったのに加え、超シリアスな作品だったので身動き一つ取れず、飲み物を全く飲まずに鑑賞。正直脱水気味で倒れそうになりながらも、必死に画面に喰らいつく。

新今宮・通天閣・難波など個人的に馴染みの深い地を舞台に繰り広げられる超シリアスサスペンス。
金が無さすぎるやつは誰しも頭によぎるであろう、指名手配犯の懸賞金。それを実際に行動にうつせば、どうなるのか。
一見シンプルな導入部分から、こんなにも予想のつかない展開で、シリアス且つコミカルで、またアクションを織り交ぜ魅せていくのは監督の手腕が伺える。
片山監督の色濃い味が十二分に凝縮されている。

何が正義か、何が正解かを常に問いかけ続けられる作品。
ピンポン玉が弾む度、緊張の糸はキツく固く締められていく。
親父がさがすものは、娘がさがすものは、そしてあいつがさがすものは―。