このレビューはネタバレを含みます
スクリーンから愛情がとめどなく溢れ出す、そんな家族の物語。
現在のベルファスト、美しい近代的な建物を上空から見下ろす景色から始まる・・・
今生きている人々は過去の出来事をどう捉えているのだろうか?
忘れてはいないだろうか?
と、このシーンでそう感じた。
私は『戦争を知らない子供たち』のひとりだ。
かつてはこんな題名のフォークソングが流行したらしい。
当時は賛否両論、議論された曲だった様だが、私は"戦争を知る子供達"なんかを作ってはならないと強く思う・・・
『戦争を知らない子供たち』この曲が歌われ続けなければならない。
物語はカラフルな現代のベルファストから1969年モノクロの過去へとシーンが移り変わる。
ヴァン・モリソンのアイリッシュソウル音楽『Down To Joy』からスタートする今作は、激動の時代を生きる北アイルランド、ベルファストで幼少期を送った少年バディが主人公。
国は違えど、道路でゴム跳び、石けり、ボール遊びが出来た時代を過ごした私にとって懐かしい平和な時代がそこにある。
しかしこのベルファストはそうではなかった。
突然の爆破音、一瞬で平和を乱され人々が倒れる。
これは過去の時代ではなく、今現在の紛争地とリンクし、
瞬間に涙が溢れた!
涙腺が緩んだ私は、シーンが進んだ先もなんだかずっと涙が止まらなかったんだ。
宗教対立で街が壊され、人々が傷つき暴力と隣り合わせの日々の中でもバディやその家族は音楽を忘れず楽しむ事を恐れない、愛情豊かな、この町ベルファストで育っていた。
おじいちゃん、おばあちゃんの会話がなんとも心地良い。
ほんとにこの作品は脚本が素晴らしいよ、
言葉一つひとつに愛情がこもっている。
あぁ〜監督はこんな時代でも愛情豊かに育てられたんだなぁ〜って作品の暖かさに納得した。
バディ役のジュード君、彼の笑顔、
口角が上がった口元と前歯に私はノックアウトです🥰
その他キャストが皆んな素晴らしい、ベルファスト愛に溢れた俳優陣、
特に女優たち(ママとおばあちゃん)に感情移入し過ぎてしまってずっと泣きっぱなし😭
今作でカトリーナ・バルフが女優賞にノミネートされなかった事がこれまったー、アカデミー賞の七不思議?か!😅
作品全体がスタイリッシュで美しい、音楽と映像が情感を揺さぶりこの先、何回も見直す作品の一つとなるでしょう。
久しぶりに劇場に足を運んだ。
鑑賞後、娘に「お母さんずっと泣いてたね」って言われた😅
そして、バディのママってお母さん見たいだったね(ビジュアルは全く違うけれど)とも言われた😅
確かに、自分でも「これ私じゃん!🤭🤣」(心の声)
よく笑い
よく泣き、
すぐカッとなり、
人間が好きで、
センスが良くてオシャレ(自分で言うか🤣)
愛情溢れる母親です😓