Yukiko

ベルファストのYukikoのレビュー・感想・評価

ベルファスト(2021年製作の映画)
3.9
2023年1月17日
『ベルファスト』  2021年イギリス制作
監督、ケネス・ブラナー。
他の監督作品に2022年制作の『ナイル殺人事件』
『シェイクスピアの庭』、
2017年制作の『オリエント急行殺人事件』がある。


1969年、北アイルランドのベルファスト。
バディ(ジュード・ヒル)は、母(カトリーナ・バルフ)
と兄と一緒にベルファストで暮らしていた。
父(ジェイミー・ドーナン)はロンドンに出稼ぎに行き、
2週間に一度、自宅に戻ってくる。
4人家族だが、近所には親戚や祖父母がいて、学校には
好きな子もいて、バディはのびのびと暮らしている。
が、ベルファストには、プロテスタント信者による
カトリック信者排除の暴力沙汰があり、バディ一家も
巻き込まれる。


冒頭、武装集団によるカトリック住民への攻撃があり、
最初から映画に引き込まれる。

暴力沙汰が一旦おさまると、バディの健やかな日々が綴られ、
なんて平和でやさしい雰囲気なんだ・・・となる。

が、それはバディの世界であって、大人社会は混とんとし、
父は武装集団リーダーからの仲間への誘い。
父の下す決断について行けない母。
夫婦の不和・・・といろいろある。

画面は白黒だ。
でも、バディの可愛らしい笑顔に飽きないで見ていられる。
バディの祖母役にジュディ・デンチさんが出演。
祖父役はキアラン・ハインズさん。
このお二人の演技が秀逸。うまいなぁ。

ラストに、祖父が父に伝える言葉がいい。
でも、祖母も一緒に行けばいいのにと思った。
・・・そこがねぇ、寂しいなぁ。

現在のベルファストの街をWikipediaで調べると、
造船所や航空機メーカーの工場があり、北アイルランドの
製造工業の街として多大な雇用を生み出している、とある。
あのタイタニック号はここの造船所(ハーランド・アンド・
ウルフ)で作られたとか!!
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