このレビューはネタバレを含みます
赤い風船同様(あれは無生物でしたが今度は生物)、普通はままならないものを使ってフィクションを描こうとしているところが共通しています。本来なら絵本とかカートゥーンで描いた方が自由にできそうな題材だからこそ面白さが光る、というような。
たぶん馬が賢い生き物だから可能なのでしょう。他の馬と争うくだりはさすがに台本に無かったものだと予想します。ドキュメンタリー的に撮れた映像を使っているのでしょうか。とにかくこういう映像が撮れた喜びからか、不必要にちょっと長めのシークエンスになっています。
たださすがにいっさいの説明無しで語るのは難しいようで、ナレーションが入っています。
白黒の画面で白馬の身体は輝いており美しい。それから少年もいかにも美少年です。
終わり方にちょっと驚きますが、ラストで一気にフィクションへ飛躍するのは『赤い風船』も一緒でした。そう考えるとむしろあっちの方の見え方が変わってくるかも?