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チェルノブイリ1986のぶみのレビュー・感想・評価

チェルノブイリ1986(2020年製作の映画)
3.5
その日、世界は変わった。

ダニーラ・コズロフスキー監督、製作、主演による実話をベースとしたロシア製作のドラマ。
1986年4月26日、チェルノブイリ原子力発電所4号炉が爆発、事故処理にあたる消防士等の姿を描く。
ロシア製作であることから、一時は公開が危ぶまれたとされる曰く付きの本作品の是非は、様々な意見があるものの、国家としてのロシアではなく、一映画人の作品だとして、公開を決定した配給会社ツインには頭が下がるばかり。
物語は、もはや誰もが知っているであろう現ウクライナに位置するチェルノブイリ原発事故を扱っており、監督であり主演でもあるコズロフスキー演じる消防士の姿を通じ、一体彼の国では何が起こっていたのかが、迫力の映像で綴られている。
もちろん、あくまでも市民目線から語られており、その裏で動いていた政府や他機関の描写は少ないのだが、それでも原発事故がもたらす悲劇や混乱ぶりを伝えるには余りある内容。
製作国はさておき、映画に国境はないことを痛感させられるとともに、同じく原発事故が起きた日本人としては思うところが少なくなく、観て損はない一作。

俺は太陽の管理人。
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