てる

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島のてるのレビュー・感想・評価

3.8
面白かった。
面白かったけど、ストーリーにもう少し厚みが欲しかった。ドアンがどういう経緯であの島で子どもたちと住むことになったのかと、子どもたちとの出会いみたいなのをもう少し掘り下げたらもっと重くて、もっと泣ける作品になったことだろう。戦災孤児を集めたのはわかるが、彼らとの辛い過去と、笑って過ごせる現在との比較があったらなぁなんて思う。だけど、エンターテイメントとしては、今くらいのドアンの過去の掘り下げ具合が丁度いいのかもしれない。昔の部隊の隊員と戦うってだけで、中々暗い過去ってのは演出出来てる訳だし。
とは言え、ドアンと戦災孤児たちとのアムロのからみは良かった。敵対関係のパイロットであるドアンが、戦災孤児たちとそう変わらない年代のアムロ向ける視線は優しいものだった。アムロも敵であり警戒心はあるものの、一人の人間としてドアンを認め、少しずつ心を開いていく。子どもたちとの触れ合い、大人のドアンと触れ合うことで、アムロは少し大人になったように感じた。
戦っている相手が人間であることを理解し、その上で戦うというのは生半可な覚悟ではない。実際戦時中ならばその感覚は麻痺してしまいそうだが、その覚悟があることで1人前の兵士になるんだと思う。その自覚もなしに戦っているのは殺人者でしかないのではないだろうか。
話は変わるが、やっぱりモビルスーツ同士の格闘ってカッコいい。フルCGなのが少し寂しく感じなくもないが、それをぶっ飛ばすくらいドアンザクがカッコいい。効果音なんかもしっかり昔のガンダムでバトルシーンは大満足だ。
最後にアムロの活躍もあるし、ハッピーエンドだし、言うことはない。休みに観に行くには丁度いい作品だった。
ガンプラ作りたいなぁ。流通戻らないかなぁ。
てる

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