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リコリス・ピザのWadeZentaのレビュー・感想・評価

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)
3.6

リコリス🍕

タイトルの意味はおろか、ストーリーも全く分からないまま、アカデミー賞にノミネートされたこととブラッドリークーパーが出演していることだけを理由に見ようと決めた。
(もっと言うと、いい時間に『エルヴィス』がやっていなかったのもある。大いにある。)

朝10時日比谷シャンテで感じる「映画観に来たな〜」というモチベーションと劇場の雰囲気にとてもマッチした良い作品。

70年代を舞台とした、青春映画。いい意味で、それ以上でもそれ以下でも無かった。
個人的に登場人物が行うことにイライラする映画は少なくないが、そのイライラが絶妙に面白さに昇華している作品は少ない。
(まあでもやっぱりめちゃくちゃイライラした。)

リコリスピザの主人公2人はまさに、昔自分が経験(失敗)したような気恥ずかしい経験や体験などが盛りだくさんとなっている。
ただ流石にお互い別の相手と一緒にいるシーンを目撃し、嫉妬するような描写が多すぎるのは冗長的だった。

トータルで見ると、正直つまらない映画だったが、各シーンには刹那的な面白さが随所にたくさんあり、クールな音楽もかかり、まさに「青春」というものを体現したすごい映画だな、と謎の腹落ちしました。

あとは当時の文化などを知っていれば何倍も楽しめる…というコメントをかなり見たが、あまり良い気分はしないですわ。だって知らんもん。


クーパー先生は今回も最高でした。文句なしMVP。
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