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私に天使が舞い降りた!プレシャス・フレンズのSWDのレビュー・感想・評価

4.5
観客の倫理観を揺さぶり続ける70分弱…キャラクターもお話も可愛らしいのに、新感覚の叙述ホラーを観た後のような後味が残る。
TVシリーズで目を背けてきた事実を目の当たりにさせられているような感覚。

同時期に公開された『秘密の森の、その向こう』と共通するメッセージが多数あった。
大人も子供と同じように悩むし、子供も大人と同じように目の前の人間を気遣い、配慮する。マリオンもみゃー姉も大きくなっただけの子供。(わたてんの場合はそこに倫理観を揺さぶる設定が加わることでスリリングになっているのだが…)

壁に刻まれた身長が印象に残る。大人も子供も最初から今の役割だったわけではなく、段階を踏んで大人になっていくのだ。
極め付けはシネスコサイズを利用し6人が横並びになる場面。

食べ物を与え合うことで相手をケアする『秘密の〜』とは対照的に、食べ物を渡す代わりに欲求を満たす、という交換条件を無くすことで一人の友達として認め合う。
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