冒頭の車内のお菓子を巡るシークエンスからグッと心を掴まれた。とにかく主演の双子姉妹が素晴らしい。
子供を子供として撮るだけで面白い。一人遊びのシーンが全部面白い。
良い意味で説明的でなくシーンが移り変わっていくので、完全に情報を遮断してみるとディテールを楽しむ余裕が無くなると感じた。
構造をある程度把握してから観た方が楽しめるタイプの作品だと思う(邦題はあんまり良くない、原題が良すぎる)
原題の小さなママは過去のマリオンでもあり、現在のネリーでもある。
最初から完成されたもののように見える大人も様々な葛藤を乗り越えて(または乗り越えられず)今がある。大人と子供を対等な存在として描く。
セリーヌシアマがジブリ作品に影響を受けたと公言しているように、尺も世界観もジブリをそのまま実写化したような質感。