近年稀に見るラストの爽快感!
SNS社会で生きる誰もがギクリとし続ける、常に居心地が悪い90分。
料理=映画を始めとしたコンテンツ、それらの創作者、消費者のメタファー。
自称マニアが付け焼き刃の知識で自分勝手な解釈を語り続ける序盤は身につまされるが、単なる受け手批判に陥らず、作り手側も刺してくる。
受け手が勝手に深読みしてくれるから才能が枯渇したかつての鬼才が未だに持て囃されてたり、コンテンツ飽和(作り手はメニューが決まってるけど受け手はお腹いっぱい)、キャンセルカルチャー、作り手の消耗や過小評価(MCUのCG問題など思い出した)など、いろいろ考えながら見ていた。
シェフが突然「じゃあお前作ってみろよ」と某品川さんみたいなことを言い出す場面は今作屈指のギャグシーン。
チーズバーガーを嬉しそうに作り、嬉しそうに食べるシーンで謎のカタルシス。
初期衝動を忘れてはいけない。
何より、この映画がちゃんと「チーズバーガー」として楽しめる作りになってるのが偉い…