Cisaraghi

オッペンハイマーのCisaraghiのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
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中盤くらいまでは、ノーランはオッペンハイマーの伝記映画を作って歴史に残したかったのか、と思って観ていたが、だんだんと法廷劇のような保安聴聞会のやり取りに引き込まれてドラマとして面白くなってきた。いつもながらノーランの映画は認知に負担がかかるけれど、あれだけ男性がわさわさ登場するワリには混乱せず、前作などに比べるとかなりわかりやすかったような。原作を読んで解像度を上げてから観るとさらに合点がいくのだろうが、それにはキッカリ3時間は長い。認知自体にポンコツ脳のリソースを割かれるせいか、オッペンハイマーに対しても原爆開発に対しても、正直あまり何も思うところがなくて申し訳なくなる。エミリー·ブラントの言葉を借りると、この映画を「経験」したことで、そのうち何か「思う」ことがあるかもしれない。見ておいてよかったと思う。
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