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踊る大紐育(ニューヨーク)のCisaraghiのレビュー・感想・評価

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ヴェラ=エレンのディズニーアニメみたいな細いウェストにアン·ミラーの脚線美、ジーン·ケリーもシナトラも若くて楽しい~♪グイグイ迫るのはベティ·ギャレットさん、3人目の水兵はジュールス·マンシンさんという方だそう。

正面前方の一番いい席に陣取って間近で舞台を見ているようなシンプルなショット、特に、見事なダンスシーンを全身どこも切れることなく見せてくれるのが有り難い。ストーリーは他愛ないけど、動きもセリフもリズミカルなのでちっとも退屈しない。そして、ここぞというところで決めるのはバーンスタイン。最初と最後に登場する男の歌もバーンスタイン。(バーンスタインは曲を当初の予定から大幅に削られてしまい、この映画をボイコットしたという曰く付き)。

おじさんシンガーとしてしか聞いたことなかったシナトラが、グイグイ攻撃にタジタジとなりながらコミカルに歌う“Come up to My Place ” の声が若くてすごくいい声で、かつ上手くてホント楽しい。ンでもって、拒否ってるのかと思いきや…。
 この映画から『上流社会』まで7年、30代前半だったのが40越せば、若々しかった声が渋くなるのはやむを得ないか…。

3人の女子の中では、インディアナ州メドウビル出身アイビーの弾けるように明るい笑顔がとっても可愛かったし、アスリートのような身体も動きも見事。そのアイビーにさりげない気遣いをするアグレッシブお姉さん二人もいい人で、思ってたよりずっといい映画だった。

3人の白い水兵服にピンク・緑・黄色のドレス等、コスチュームや画面の色合いもニューヨークらしくプレーンかつスタイリッシュ。もしかして、『ロシュフォール』にはこの映画の影響がある?原題は"On The Town"。随所にニューヨークの眺望が映りこんでて、ちょっと古めかしいけど『踊る大紐育』という邦題もそんなに悪くないかな。

ルーシーの扱いはヒドい…と思ったが、ジーン·ケリーがフォローしてたので、まあ今後気をつけてくれたまえってことで。
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