ガイ・リッチー監督は、ジェイソン・ステイサムと相性が悪いのかもしれない。前回の「キャッシュ・トラック」もイマイチだった。
その前にマシュー・マコノヒーが主演した「ジェントルメン」がかなり面白かっただけに、本作品の間延びした展開は、正直、少しダレた。
同じくAIの悪用をテーマにした「ミッションインポッシブル デッドレコニング」が出色の出来だっただけに、比べては悪いが、ちょっとガッカリである。
それでも随所にガイ・リッチー監督らしいギャグやジョークを織り交ぜていて、笑えるシーンもある。悪くはないのだが、それが作品の緊迫感を削いでいるから、ワクワクやドキドキがない。本末転倒だ。
ジェイソン・ステイサムは「トランスポーター」シリーズの豪胆な主人公がもっとも似合っていた。台詞は少ないほどいい。