このレビューはネタバレを含みます
陰湿で不穏、意味深で不気味なタイトルバックが
心根を唆って仕方ない。
一昔前の人種差別を見ているかのような時代
奥さんを亡くした事で自暴自棄になり
酒に溺れ、(特に)娘に対し傍若無人に接する父親
そんな今は亡き奥さんと同じような力を持った
娘の取り止めのない力を信じてくれる者は
犯人に連れ去られた兄だけ。
今作は良い意味でも、悪い意味でも
サイコパスなのか、ソシオパスなのか
その犯人の意図は特に不明で、不穏なまま進む--
否応なしに、強くなるしかない状況を強いられ
ホラー版のワン・フォー・オールというべきか
以心伝心、一子相伝、、のようなやり口が
ホラーな見せ方で、脱出の糸口となる一助をもらっていくのが、凄く新しいなと思いました。
不要なところは端折る、そんな演出も見える潔い台詞無しで描写のみで見せる進行も良い。
クライマックスの父親が謝る姿も然り
兄と妹、友情、、、と(被害者一族?)
諦めない絆のようなものも見えつつ、スカッとする出来栄え。
昔から今に至るまで、ホラー映画を撮っていた
監督さんが、大作やハリウッドの第一線で活躍するなど、昨今よく見られますが
エンタメとして人を楽しませる事に特化しているんだろうなと改めて感じられました。