回想シーンでご飯3杯いける

僕を育ててくれたテンダー・バーの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

3.6
最近は裏方としても活躍するジョージ・クルーニーが監督として携わるamazonスタジオ・オリジナル作品。主演はベン・アフレック。

アメリカの作家J・R・モーリンガーの自叙伝が原作らしく、彼が青春時代を過ごした'70~'80年代を舞台にしている。という事は、僕と同世代という事になり、今よりもゆったりと時間が過ぎていたように思う当時の雰囲気が再現されているだけで、何だか嬉しくなってしまう。

主人公が幼い頃に蒸発した父に代わって、バーを経営する叔父が男としてのたしなみを手ほどきするという、ベタなんだけど何とも粋なストーリー。当時を彩ったロック系のヒット曲が沢山かかるのも良い。あわせて祖父役を「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドク役で知られるクリストファー・ロイドが務めているのも見どころだ。

「あの頃、ペニーレインと」や「カセットテープ・ダイアリーズ」等、文筆家の自伝をベースにした映画には良作が多い。本作も例にもれず、派手さは無いものの良質な本を読んだ時に似た心地よい後味が残る。