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僕を育ててくれたテンダー・バーのhoteltokyoのレビュー・感想・評価

4.0
約束も守れないダメなラジオDJの父を持つJR。母親と共に母親の実家に引き取られ、叔父にあたるバーテンダーとの交流を深めることで、その後の人生の指針を定めていく、自伝を基にした物語。

野球観に行くか?と電話があったのにフルシカトする父、そんな父と別れ、母の実家で出会った叔父のチャーリーは「お前はスポーツに向いてない」とピシャリ。JRの周りは一見曲者揃いの大人が出揃うが、地元で愛されるバーを経営するだけあり、一味違うチャーリーは。「安物のスコッチは飲むな」「車を持ってないやつが女と和解できるわけない」「女に振られる意味はお前が一番よく分かっている」とこれまた口から出る言葉がかっこよい。極めつけは「本を読め、俺の本全部読むまで口を聞かん」。これがJRの心にぐさりと刺さりJRの中で眠っていた賢な才能が開花する。やがてこのマインドが、大人になったJRのなかで歌舞く。かっこいい大人が、かっこいい男を作り、かっこいい大人になっていく1例となる1本であった。
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