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デューン 砂の惑星PART2のkabcatのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.3
IMAXシアターで鑑賞。前作のクオリティが相当高かったので、今回はどうかしらと少々不安だったが、それは杞憂に過ぎなかった。今作もまず完成度の高い美術に圧倒される。建物や衣装、メカや乗り物、そして今作大フィーチャーの砂虫(私も乗りこなしたい〜w)の細部に至るまで入念に作り込まれていることがわかる。物語の展開もわかりやすく整理されており脚本と編集も丁寧である。

監督の世界観が初めて披露された前作のほうがもちろん驚きが大きかったし、今回戦闘シーン、それも砂漠で繰り広げられるものが多いので多少時間の長さは感じる。ただし全体の色調や絵柄が同じようになってしまいそうなものだが、マンネリ感は皆無だった。

その要素の一つにハルコンネン一族のエピソードの挿入があるが、どの場面もメインエピソードがかすむくらいの強烈さがあり、なかでも競技場でのモノクロームのシーンは今作のハイライトと言ってもいいくらいの印象的な美しさで、フェイド=ラウサ(すなわちオースティン・バトラー)は影の主役と言ってもよいだろう。

ポールと同じように、少年から青年の顔になったティモシー・シャラメの美しさは今作も相変わらず。相手役のゼンデイヤのボーイッシュな魅力もたまらないし、フローレンス・ピューや今後メインで登場してくるであろうアニャ・テイラー・ジョイなど勢いのある若手や、チョイ役でも強力な存在であるレア・セドゥ(色っぺ〜w)、一方で抜群の圧のあるベテラン(クリストファー・ウォーケンまで!)など贅沢で見事なキャスティングもすばらしい。そしてハルコンネン男爵役のステラン・スカルスガルド様は最期まで予想を裏切らない存在感でしたw

唯一残念なのは、今回もサントラが過剰すぎること。もう少し抑制を効かせてくれたらいいのに‥
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