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デューン 砂の惑星PART2のLEOのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
3.9
前作でハルコンネン家により滅ぼされたアトレイデス家で唯一生き残った後継者のポールは、惑星デューンの砂漠の民フレメンのリーダーとなり宿敵ハルコンネン家を滅ぼす。
更にアトレイデス家を裏切った皇帝も失墜させ一族の復讐を完遂させるが、それは全宇宙を巻き込んだ新たな争いの引き金になっていく…という話。

デイヴィッド・リンチ版に比べてドゥニ・ヴィルヌーヴ版は倍以上の時間をかけて物語を語る連作なので、当然色々な部分でより深く、じっくりと描かれているのが良かった。

特にポールがさまざまな経験を通じて戦闘能力、超自然的な力、リーダーとしてのカリスマ性を高めていく部分がたっぷり描かれ、今アニメやマンガで流行りのチート的な圧倒的超常能力による単純な英雄譚になってなかったのが良い。

ただその割にはヴォイスの能力は全然説明されていないし、皇帝の権力剥奪がやけに簡単で(まぁ簡単でないからその後各大領家との闘いに発展していくのだが)、裏で権力を握っているような教母の集団ベネ・ゲセリットはなんなんだとかってなっちゃうなぁとか思いながら観ていた。
原作だと特にベネ・ゲセリットに関しては深い設定があるんだけどなぁ…。

更にもっとどうでも良いことを言うと、ポールとチャニはいつの間に付き合ってたんだとか、サンドワームはふだん砂の中だけにいるのに、なんで人を乗せるとずっと砂の上を這ってるのかとかも気になっちゃうよねw
更なる続編あるのかなぁ?

自分はこういう重厚な古典SF大好きなんだけど、観慣れてない人だと爆睡必至かもしれない映画かもねw
こうしてみると『スター・ウォーズ』の、しっかりした設定と軽いノリの絶妙のバランスの凄さを改めて感じる。
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