とぅん

ウーマン・トーキング 私たちの選択のとぅんのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

サラ・ポーリー監督の久しぶりの作品ということで鑑賞。

ある閉鎖的な宗教コミュニティで起きた性犯罪に対して、被害者であった女性たちが話し合ってどう対応するかを決める話。

最初は何も予備知識なしで見始めたので、登場人物の格好を見るに時代劇なのかなと思ったら、途中の国勢調査のアナウンスが2010年とか言ってて、全然最近の話なのかと驚いた。

この宗教コミュニティでは、男性が全てを決めて、男性しか学習の機会がなかったり、徹底した女性蔑視の支配構造になっていて、
しかも宗教の教えなんだか知らないけど、女性たちはそれに対して反旗を翻さないように、洗脳されているような状態という地獄絵図のなっているという。

「何もしない」「戦う」「出ていく」の3択を迫られた女性たちのうち、選ばれた3家族で話し合いをする話なので、会話劇がメインになっていて、ここはサラ・ポーリーによる脚色が素晴らしいなと思った。

最終的にはほとんどが出ていくのだけど、中には早々に残ることを選択する者もいたりするのが怖い。

登場人物の中でも一番興味深かったのが書記を頼まれた外様の男性で、彼は最終的には村の少年たちを更生させるために教師として残ることになるのだけど、彼が涙ながらに語るシーンはハイライトの一つかも。

俳優陣は注目度の高さを物語るかの如く豪華なキャストで、ルーニー・マーラとクレア・フォイというリズベットコンビに、ジェシー・バックリーもフランシス・マクドーマンドも出てるという。
とりわけ、リズベットコンビが対比のようなキャラ付けで良かったし、唯一の男性メインキャストであるベン・ウィショーがかなり素晴らしかった。
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