Frengersさんのドラマレビュー・感想・評価 - 2ページ目

  • List view
  • Grid view

FARGO/ファーゴ シーズン3(2017年製作のドラマ)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

悪人たちに共通するのは、策略を練る黒幕的人物が物語を牽引することで、それがコーエン兄弟の作風でもある遮蔽物からのシーン、奥に向かうシーンと小気味良く連動するところが面白い。セピア色を基調としながら、そ>>続きを読む

0

FARGO/ファーゴ 始まりの殺人(2016年製作のドラマ)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

70年代のデ・パルマやアルドリッチの様な分割画面、70年代オマージュのファンクとディスコを配し、2010年代のホラーやスリラーのような無旋律も含みつつシーズン1から更に進化した劇伴にかなりやられた。特>>続きを読む

0

FARGO/ファーゴ(2014年製作のドラマ)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

田舎の村の閉域を舞台にシュールであり得ない、しかし残酷な殺戮が次々関連しながら起こるという映画版を見事にドラマという形式にフィットさせた秀作。カメラのゆっくりとした寄り/引きが緊張と緩和を生み、俯瞰の>>続きを読む

0

VIVANT(2023年製作のドラマ)

-

このレビューはネタバレを含みます

完走。『半沢直樹』が勧善懲悪だとしたら、『VIVANT』は利他的な人間が利己的な人間に勝つ、ある種の博愛主義が一つのテーマだった。それを実現するために人物造形や組織の描写は緻密さに欠け、男社会と一途な>>続きを読む

0

HANNIBAL/ハンニバル(2013年製作のドラマ)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

 照明と衣装がカッコいいので楽しいです。音楽とCGは今見ると少し古くなったし、再現するシークエンスはもう少し短くても良いかも。
 そしてシーズン1は地ならし。タイトルのつけ方になぞらえるなら前菜。犯人
>>続きを読む

0

2034 今そこにある未来(2019年製作のドラマ)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

 タイトルのは2034と記されているものの実際は2029年までの事について。メインとなる家族は4世代で出身もバラバラ。共同体の理想形でもある彼らがドナルド・トランプのようなヴィヴィアン・ルックの存在に>>続きを読む

0

ロリエ・ゴドローと、あの夜のこと(2022年製作のドラマ)

3.6

 タイトルバックの映像と文字のフォントからして『セブン』期のフィンチャーみたいだなと思い、それぞれのエピソードによる光の演出、手元足元の反復、視線と長回しの妙で引き込まれた。特に最終話の病院での長回し>>続きを読む

0

超サイテーなスージーの日常(2020年製作のドラマ)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

 選択肢の多さと欲望の横溢による混乱という現代的なテーマを不条理コメディとして昇華したドラマ。主人公であるスージーとその家族を取り巻く人物達は、実は淡々と連続性の中を生きている。浮気相手は家庭を守り>>続きを読む

0

IT’S A SIN 哀しみの天使たち(2021年製作のドラマ)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

 4話と5話がかなり好き。特に5話におけるリッチーの母が病院を行ったり来たりする長回しは、ジル(リディア・ウエスト)と橋で会う際の往復と、中心人物達が元いた場所へ帰ることの暗示にもなっている。自分の意>>続きを読む

0

僕らのままで/WE ARE WHO WE ARE(2020年製作のドラマ)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

 凄すぎ。イタリアにあるアメリカ軍基地における確かにあったはずのユーフォリアが政権交代を境に分断されていく瞬間を克明に捉え、アメリカの外側で物語を終えるまでの8話。長回しとジャンプカット、テキトーな照>>続きを読む

0

ノーマル・ピープル(2020年製作のドラマ)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

 夏にピッタリのロマンティックさ。『ルーム』のレニー・エイブラハムソンが監督をやるんだから、恐らく視線や「みること」への演出があるはずだと思ったら割と当たっていて、特に最初の2話における視線の交配はあ>>続きを読む

0

だが、情熱はある(2023年製作のドラマ)

-

 完走。

 原作のエッセイ集も既読した状態で見た。とにかく役者陣を見る作品だったといえる。時代ごとに表情やしぐさ、笑い方を変える彼らを追いかけるのは楽しい。でも純粋なドラマの作りとしてはやはり微妙。
>>続きを読む

0

地下鉄道 ~自由への旅路~(2021年製作のドラマ)

3.8

 コルソン・ホワイトヘッドの歴史改変ものを原作としたドラマ。19世紀前半のアメリカを舞台にした奴隷制を扱う物語ゆえに陰惨、かつテンポそのものは非常に緩やかに進むので重たい…と思いきや、バリー・ジェンキ>>続きを読む

0

Fleabag フリーバッグ シーズン 2(2019年製作のドラマ)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

シーズン2のテーマは反転。シーズン1の家族の憎しみから愛へ、流産の肩代わり、俗に染まった女性と俗を捨てた男性、盗んだ像を捨てる。実は母をモデルにしていたと知ったあと、その像によって何を解決してきたかを>>続きを読む

0

Fleabag フリーバッグ シーズン1(2016年製作のドラマ)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 スクリューボールコメディの秀作。

 金の塑像、恐竜のフィギアに代表されるアイテムの行方は「覆水盆に返らず」を示し、ネズミと鉛筆とカフェは欲望によって失われた遺恨を示す。小道具中心というのも伝統に倣
>>続きを読む

0

キラー・ビー(2023年製作のドラマ)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

主客転倒のブラックコメディ。主人公のドレは彼女に言われる「身勝手なくそ野郎」であり幼稚な存在としてあえて描かれ、物語の結末である幼少期のトラウマが反転したような最後のシーンは皮肉なファンタジーとして描>>続きを読む

0

エルピス—希望、あるいは災い—(2022年製作のドラマ)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

 面白かった。特に一話と十話を比較すると、ポストに変化はあるものの、キャラクターとそれぞれの関係性や社会の制度はほとんど変わっていない。つまり、今の社会の制度を維持する上で理不尽にも権力によって弾き出>>続きを読む

0

初恋の悪魔(2022年製作のドラマ)

2.4

このレビューはネタバレを含みます

最終回を残すのみという段階で書いています。今年見た映画--例えば『ハウス・オブ・グッチ』--でもこれならドラマという形式で見たいかもと感じることが多かったのですが、本作を見るとドラマだからこその物語の>>続きを読む

0

TOKYO VICE(2022年製作のドラマ)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

家族を光、ヤクザを闇とした群像劇に痺れる。主人公ジェイクは記者として客観性を担保しながら、家族、仕事、闇社会の属性を帯び、彼を取り巻くキャラクターと部分的に照応しあう。佐藤とサマンサとは家族との疎遠と>>続きを読む

0

スモール・アックス(2020年製作のドラマ)

3.8

第1話「マングローブ」試写@日本橋tohoシネマズ

filmarksではドラマ枠に入っていますが、この第1話は映画といっていいのではないか。海外のサイトを見ても映画の枠に入っていたりする。実際、歩く
>>続きを読む

0

大豆田とわ子と三人の元夫(2021年製作のドラマ)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

 第一章終了。どこかウディ・アレンを思わせる作風や視線の交錯、アイテムと動作の反復といった古典的演出が効きまくりでヤバい。第六話における経費削減と三人の元夫と三人の女性の平行関係の明示、それぞれのカッ>>続きを読む

0

Uボート ザ・シリーズ 深海の狼 シーズン1(2018年製作のドラマ)

2.8

照明、撮影は秀でている。しかしながら、バストショット+顔のアップで繋いでいく映像はバリエーションはあるものの食傷気味。戦艦の閉塞感の描写には効いているものの、屋外のシーンにおいては功を奏さない。6話に>>続きを読む

0

逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!(2021年製作のドラマ)

-

このレビューはネタバレを含みます

 2時間のドラマという形式に上手くフィットしなかったなぁという感想。テレビシリーズの時点でも優れていた最小限の場所でのセットやロケの撮影と会話場面における長回しやショットのバリエーション、小道具の反復>>続きを読む

0

半沢直樹 続編(2020年製作のドラマ)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

 歌舞伎俳優とコント師(漫才師ではなく)の芸人が選ばれていることが本作の系譜は物語っている。歌舞伎やコントと比類するその過剰な演出は、現代においては古臭くなってしまった「勧善懲悪」というスタイルを成立>>続きを読む

0

dele(2018年製作のドラマ)

3.4

 映像、演出が素晴らしい。2010年代後半の日本の連続ドラマの金字塔。

0

THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから(2016年製作のドラマ)

3.5

 第一話がBSにて放送されていたので見返しましたが素晴らしい。後半における3兄弟がそれぞれの家に誰と入るか(ケヴィンはセットの家を出る)という場面が今後の物語を象徴する点も惚れ惚れする。世代を超えた家>>続きを読む

0