JTa93Eの続きさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

JTa93Eの続き

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鬼談百景(2015年製作の映画)

3.1

『残穢 澄んではいけない部屋』へと繋がるJホラーオムニバス。


『一緒に見ていた』『尾けてくる』『赤い女』は普通に良かった。

個人的には『続きをしよう』が一番良かった。内藤瑛亮監督、流石というかイ
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縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)

4.4

子供の純粋さから炙り出される戦争の不条理さ。


多少緩い部分も見受けられるけど、そのくらいじゃないと観てられないくらいに辛い話。

『ジョジョ・ラビット』が陽とするなら本作は陰で、どちらも子供×戦争
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夜と霧(1955年製作の映画)

-

観る価値しかない映像の連続。


目を背けたくなる生々しさを持つ本作は、資料として積極的に授業とかで使われるべきだと思う。

そうする事で一人でも多くの人の目に焼き付き、戦争・ホロコースト・ジェノサイ
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早春(1970年製作の映画)

3.8

遅咲きだけじゃなくて早熟でも拗らせんねやね。


童貞の恋する姿と結末までの道程が、がむしゃらに描かれていて凄くいじらしい。顔面偏差値が高いからこそなのは否めんけど。

全体的に癖強めな中で一番強烈だ
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東京夜曲(1997年製作の映画)

3.6

「ねぇ、お茶漬け食べてかない?」のフレーズが強烈に印象に残る。

浜中が久々に喫茶店に来た時の態度が怖いくらいに冷たくて、只ならぬ事情があるという事を察すると同時に「お前にはなんも関係ない」って突っぱ
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

A24のロゴの出し方が作品そのものを表してる。


要するに、全体的に気の利いた軽妙洒脱な描き方がされている青春のハイライトといったところか。

兄への憧れがスケボー少年たちに移り変わるのは、テープと
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行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

スケボーしてる時の解放感や爽快感、スケートビデオと映画の親和性が半端ないと実感。


予告の段階で泣きそうになるくらい期待して観に行ったけど、ホームビデオとして最初は撮っていたって事もあってか、ドラマ
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ミスター・ロジャースのご近所さんになろう(2018年製作の映画)

3.7

本作を『幸せへのまわり道』の予習としてまわり道してたら、劇場公開終わってた…。


子供の目線で語る、子供の目線に立つ、物理的にも姿勢としても感心する点がとても多い。

子供だけに留まらず、人種等に対
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スプリング・ブレイカーズ(2012年製作の映画)

2.5

住んでる世界が違いすぎて、頭空っぽにせなついていかれへんノリ。


ビビットかつスローモーション多用に上がる音楽、ハーモニー・コリン流の儚く輝いてる青春として見れば刺さる人には刺さる作品かなと。

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グロリア(1999年製作の映画)

3.1

シドニー・ルメット×シャロン・ストーンでこの微妙さか……。


なんだろうこの感じは?
シャロン・ストーンがグロリア役には若すぎるのか?
そもそも一線退いてないやろって思ってしまうのは色気か?
それも
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グロリア(1980年製作の映画)

3.8

プロットはめちゃくちゃ逆レオン。じゃなくて、レオンが逆グロリア。


ザ・クソガキを手懐けてる間に、現役感と母性が同時覚醒してくジーナ・ローランズが渋かっこいい。

メインビジュアルに採用されがちな銃
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悪魔の墓場(1974年製作の映画)

3.8

意外に良作な、イタリア・スペイン合作でイギリスが舞台のゾンビ映画。笑


個人的なツボとしては、やっぱりこの手のSFXが大好きなので美味しそうなレバーが使われてるの最高!

話としては市民・警察・ゾン
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

何よりもまず、今年のこの状況下で配信に首を縦に振らず劇場を盛り上げてくれたノーランに感謝です。


各パーツに分解するとノーラン過去作で見た要素が至る所にって感じで、また上手いことインテリ風にしてんな
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インセプション(2010年製作の映画)

4.1

「ブロックバスターのケイパー インテリジェンス包み 〜厨二とケレンのソースを添えて〜」


作品内ルールの説明にかなり時間かけてるけど映像的工夫で惹きつけられるし、やっぱりケイパーモノのチーム感はワク
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事故物件 恐い間取り(2020年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

もう既に、撮りたいというよりは撮らされてる感覚なのかな。


ここ2〜3年で観た作品は、必ずその年のワースト争いに食い込んでくる中田秀夫監督。
本作も壊滅的に合わなくて今年もワースト3争いやっとります
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(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

泣きかけたんで、個人的には「ファイト!」に軍配!


平成史の数々を追体験する事ができる作りで、奇しくも同時期に鑑賞した『呪怨:呪いの家』と同じ手法で表現されていた。

引き離された左手(漣)右手(葵
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フッテージ デス・スパイラル(2015年製作の映画)

2.9

イーサンを愛でる事すら許されないなんて…。


あーそっちかー。で終わってった前作のその後の話だけど、はっきり言って蛇足。

そっちの世界の子供達視点での勧誘や駆け引きを見せるのは少し新鮮な気もしたが
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フッテージ(2012年製作の映画)

3.4

つかみのストック・フッテージは最高。


洋・邦ホラーのハイブリッドっぽさが結構いいやんと思いながらも、徐々に恐怖演出が洋寄りに傾いてしまったのと人怖案件じゃなかったのが拍子抜け。

サクラメントとい
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わらの犬(2011年製作の映画)

3.1

ジェームズ・マースデン、ぶちギレ?


こんなにも変化の少ないリメイクとなると比べやすく、どうしても見劣りする。ていうよりリメイクする必要って……?

始まって数分で引っかかってしまうのは、ダスティン
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わらの犬(1971年製作の映画)

3.7

ダスティン・ホフマン、ぶちギレ。


村八分、もしくはもっと稚拙なアメリカ野郎に対しての嫌がらせといったところか。

馬鹿じゃないから気づいているはずなのに、ヘラヘラして仲間入りしてますみたいな立ち振
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ディック・ロングはなぜ死んだのか?(2019年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

全てはディックがロングなせいですね。


タイトルもそうだけど、洋・邦どちらのフライヤーもふわっとネタバレかましてて、ある程度の予想はした上で観たけど思ってた以上によろしくない話。
正直、今のご時世に
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二人ノ世界(2017年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

二人ノ世界だけでいい。
二人ダケノ世界だからいい。


『光』でも素晴らしかった永瀬正敏の演技がこれまた凄くて、今置かれてる現状に対しての不満が他人への態度に表れてしまう、どこか人生を諦めた様にも見え
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はちどり(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

長編デビュー作とは思えない、映像作品としての完成度。


カメラを基本動かさず、一つの画面内の人物配置や画面外の空間の音で、言葉少なく雄弁に語られるウニが見る世界。

家族・友達・恋愛・学校といった大
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ワンダーウォール 劇場版(2019年製作の映画)

3.4

観客が特定の条件を満たした時に初めて劇映画になる作品。


その特定の条件は・大学生時代にサークルに所属しているか・学生寮で暮らしていたか等が考えられて、要は学生時代に学校に対しての帰属意識が強いのか
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

はしっこだとしても、参加していれば出番は訪れる。って参加すらしてなかった当時の自分に言ってあげたい。


邦画の中でも本作の様なほぼワンシチュエーションの会話劇は大好物なので、そこに青春の瑞々しさが追
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コリアタウン殺人事件(2020年製作の映画)

3.0

何年経っても匿名性を保ち続けられれば、本物のファウンド・フッテージとして評価されるかもね!


監督・出演者が不明ってのはファウンド・フッテージモノとしてこれ以上にないフックになるけど、ファウンド・フ
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ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)

4.0

世界が敵に見えてくるニューロティック・サスペンスの傑作。


終始、生々しい怖さ・キモさが漂っていて隣人との絡みも「ほら〜言わんこっちゃない」のやつ。

不穏さの積み重ねがちゃんとあるから、悪魔崇拝も
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海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

こんなにも挑戦的で映画愛に溢れた作品を晩年に撮られたことには只々感服します。


冒頭から本筋に関係あるのかないのか分からない語り口にポップでカラフルな画とチープな合成といった大林節全開で、そこから気
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

カメ止め!の様なムーブメントを起こせる意欲的な作品が、規模関係なく増えるのは邦画界にとって素晴らしい。


2分前と現在と2分後が同居する空間に整理が追いつかなくてこんがらがりそうになるけど、疑問に感
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おいしい家族(2019年製作の映画)

3.3

『君が世界のはじまり』に併せて鑑賞したのに、逃してしまった……。


近年多様性にフィーチャーする作品も増えてる中で、ウォークカルチャーやエンパワーメント等の言葉が前に出てくる今はあくまで過渡期な訳で
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火花(2017年製作の映画)

2.8

お笑いって題材に対して、構えて観てしまう関西人の悪い癖でちゃった。そんな癖あるんかは、知らんけど。


又吉原作の本作と『劇場』を観た印象として、モノローグが多いので話の推進力はあまりなく、作品の肝で
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ライ麦畑で出会ったら(2015年製作の映画)

3.7

派手さはなくても、心の機微に触れてくる佳作。


成長物語ではあるんだけど、冴えない奴だと思ってるのはあくまで周りの同級生だけで、本人には寧ろ自尊心がバリバリに最初から備わっているのに痛さと愛らしさを
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