HOHOさんの映画レビュー・感想・評価

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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.1

私は本当にプロレスのことを知らない。
なんとなく、昔はめちゃくちゃ人気だったんだとか、ザコシショウが誇張モノマネやってるとか、そんな程度の知識しかない。
エンタメショーなんだろうという気もしていたので
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

-

原爆がロスアラモスで開発され、アメリカは広島と長崎に投下した。
そして、世界は壊れた。
私は今も、その延長の世界だった何かで生存している。

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.4

コント「何をやってもうまくいかない男」

結構笑いました

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

女性器は社会的なものと見なされている。
そんな気が生きてきた経験上思われて仕方がないが、ベラはそこから解き放たれ、自分の力で女性の体を羽ばたかせているような気がした。
観てから数日経ち、いま自分が置か
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ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

4.0

お姉様方の共闘からしか得られない栄養がある…勇気とか活力とか

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.3

目を背けたくなるような暴力が描かれている。
暴力は、過ぎ去ったあともフラッシュバックし生活を苛む。
それでも彼女たちは強い。
自分たちの考えを決めて実行し、何よりも愛に向き合うことができるから。

さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.6

映画が終わって映画館を出たら、どっと疲れが出て、肩が痛くて、自分がどれだけ体に力を入れていたか気付いた。
京劇役者の蝶衣を見つめるうち、その生き様をただ見守ることしかしていない自分ですら緊張していた。
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バービー(2023年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

観ているその時間、すごく自分が好きで、自分を肯定するってこういうことなのかもしれない。
バービーランドだけではなく、現実世界の自分も好きでいるために…そうだまずは婦人科からだ!!

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.8

父と娘の関係は一筋縄ではいかない。
思春期を迎え、抑圧と捉えて父への反抗心が居残ることもあれば、干渉しないことを選んだ父と幼少期のままの関係を維持する娘もいる。
この映画の父は、娘に干渉しすぎることも
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

4.1

観ても救いがないことは確か。
でもなぜか観終えたらまた観たくなっている。
当然、主人公の職業であるミニチュアが主軸となった見た目の楽しい(しかしそれが恐怖の素ともなる)演出あり、主人公たちのキャラクタ
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返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)

3.9

台湾の白色テロ時代の高校を舞台にした映画である。
台湾の独立後の歴史背景を恥ずかしながら知らず、その40年間の過酷さから、観光で訪れた台湾が結び付かなかった。しかし、台湾から留学してきた学生が国外に出
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.8

2人の記者が、ある犯罪を暴き、記事にして世に出すまでの映画である。
話といえばそれだけでかなりシンプルなのだが、①この記者2人は娘を育てる母親で、②犯罪というのは長年映画業界に巣食っていた性犯罪で、③
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

3.9

映画が始まった瞬間、いやむしろ映画の扱う内容を知った時から、この映画を観る人は登場人物の死を予感するだろう。
だから登場人物の個性が現れたり、感情的になったりするシーンが儚く、切ないものと映るわけだが
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.5

クリスパイン氏、有害な男性、もとい、女性を軽視した"女の敵"を演じるのうますぎ!!!もっとやってくれ。

トランスジェンダーとハリウッド: 過去、現在、そして(2020年製作の映画)

-

男性俳優がトランス女性を演じ、高い評価を受けることは多く、スクリーンと授賞式の見た目の大きな差がまるでその演技力を補強するかのように見えていたが、それは当事者の存在を無視していることと同じだった。
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RRR(2022年製作の映画)

4.5

ラーマずっとカッコいい…あんな凄い登場シーンで、その後どうやっても超人度更新できないと思ってたのに、どんどん超えてくる…!!
あくまで1920年代のインドだとわかっているつもりなのに、二人が神にしか見
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.8

犬は、4歳児程度の知能を有し、ある程度人間と共に生活すると、人間が何を言っているか理解するという。
私は犬や猫などの愛らしい姿を切り取った動画を見ることが好きだ。色んなことを言ってくる人間たちとの関係
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サタデー・ナイト・フィーバー(1977年製作の映画)

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これ…ディスコ文化の代名詞として知られる映画、というだけで観るのはかなり危険な映画だった。「扱っているテーマは意外と重い」じゃ済まされないような描写がたくさんある。製作時の時代的に仕方ないのかもしれな>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.7

まだ二月なのに、もう今年のベストかもしれない、というくらい良かった。
自分も凄く泣いてたし、隣座席のおばさまも凄く泣いてて、終わった後「いい映画でしたね、たくさん泣いちゃってごめんなさい」と言われたけ
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花様年華(2000年製作の映画)

4.1

全ての映像がその瞬間停止しても写真として綺麗なくらい、一つ一つの構図が美しい。
どの瞬間も隙がなくて怖いくらいで、この二人もその隙のなさで踏み出せなかったのかなあ…などと思った。
もちろん不倫は良くな
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FYRE: 夢に終わった史上最高のパーティー(2019年製作の映画)

3.7

「まつり」は、非日常を代表するものだ。普段の生活や、冴えない自分を乗り越えるもの。そう考えても仕方がないが、その非日常は、それに携わる人々の日常の積み重ねがなくては完成し得ないものである。
この、確か
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.5

金持ちのゴージャスな生活とか、骨肉の争いとか、いわゆるゴシップ誌を賑わすような内容で、それを観て異世界を覗き込むような気持ちになるかと思いきや、残ったのは嫌な気持ちだけだった。
グッチ家に縛られ認めら
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ワンダーウォール 劇場版(2019年製作の映画)

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京都の地は、特殊だ。
その歴史の深さ、文化の根付く地であることは知られているが、その一方で学生の多い地である。地元の学生だけではなく、京都で学生生活を送るためだけにやってくる若者も多い。
「学生」とは
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

4.0

なにはともあれ、キングスマンの新作を映画館で観ることができるのはとても幸せなことだ。
色んな事情で公開が伸びたけど、無事公開日まで生き抜くことができた、と、キングスマンのロゴが出た瞬間に思って、見終わ
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.3

私たちが住む地球が永久不滅ものではないこと、そして人類はいつか滅亡すること、段々と我々は気づき始めている。それが荒唐無稽なSF映画だけのものではないことを知っているからこそ、響く映画だと思った。
多分
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マトリックス リローデッド(2003年製作の映画)

-

壮大なラブコメを見せてもらった気分。二人の前では、人類の存亡もカンフーアクションも引き立て役でしかないのさ…。
メロビンジアンの罵る時はフランス語という姿勢、素敵。

マトリックス(1999年製作の映画)

4.1

ヒットの理由がわかる、最高のエンターテイメント映画!
話が進むにつれ、かなりダークで過酷な設定であることが判明し、複雑で最初は理解できるか不安だったけど、それをカバーして余りあるギミックやカンフー、ア
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

-

前テレビで、かが屋が、年金を支払っていない彼女を問い詰める彼氏、というコントをやっていた。
彼氏が年金の支払い義務を説くも、彼女は「だって将来、私たちに返ってくることはないじゃない!」と強い口調で言い
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.4

クリスティ作品を彷彿とさせる、怪しい犯行現場および犯人候補たち。そんなレトロなミステリ感を残し、現代社会のものとしてアップデートされた、「古いのに新しい」映画。
この映画に限らず、探偵映画は、最初に呈
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新聞記者(2019年製作の映画)

4.2

映画は観て楽しんだり、癒しを得たりするだけのものではないということを感じる。観たくないものを観せて、それが虚構か事実か考えさせることも、できるのだ。
我々一般市民は、ともすると社会の実像や政治、それに
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.0

待望の続編。
とは言え、前作とは何もかもが違う。大上不在で、抗争はなく、ヤクザらも「ビジネス」に乗り出し、金儲けに邁進している。
だからだろう、登場シーンから日岡を観ているとずっと悲しかった。変わり果
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ロマンスドール(2019年製作の映画)

3.9

ラストシーンの主人公の姿が鮮烈。
穏やかで、どこか儚さを感じる、嵐が過ぎ去った後の笑顔をしていた。仕事を始めた頃の主人公ではできない。本気で人を愛して、心の底から悲しんだ後じゃないとできない顔だ、とい
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Summer of 85(2020年製作の映画)

3.9

概念としての「死」に魅了された少年が、唯一無二の青年との出会い・別れで、現実の「死」を見つめていく物語。
一瞬でも届いた想いが突き放され、裏切られたと感じる気持ちは、生前素晴らしい時間を過ごした人との
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.5

物語というものは、どんなに感動しても「対岸の火事」のように思えて終わることが多い。そんな現実逃避できることも一つの魅力ではあるのだが、この映画はそれを許してくれない。
いや、たしかにこの映画はエンター
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