ここにーるさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

裏窓(1954年製作の映画)

3.5

まあまあ。良く出来た話だとは思うけど白髪が見え始めてさすがに初老の域に入ってるスチュワートおじちゃんの好奇心の旺盛さに少々げんなりする。一つネタをバラすとするならグレース・ケリーの肩甲骨が眩しいくらい>>続きを読む

秋刀魚の味(1962年製作の映画)

4.0

トリスバーと軍艦マーチ。「戦争に勝っていたら今ごろ艦長も私もニューヨークですよ」〈でも負けて良かったじゃないか〉「そうかもしれないなぁ。(この国の)バカな野郎が威張れなくなっただけマシですかね」。小津>>続きを読む

レス・ザン・ゼロ(1987年製作の映画)

3.0

レス・ザン・ゼロ(ゼロ以下)ってことはなく、点数3.0は上げてもいいかな。若き日のロバート・ダウニー・Jr.が迫真の演技でジャンキーの役やってる。そういえば80年代、アメリカの青臭い青春小説本が飛ぶよ>>続きを読む

マイ・フーリッシュ・ハート(2018年製作の映画)

2.0

チェット・ベイカーは遺されたアルバム聴いてるのが一番いいんじゃないか。映像化されるのは大抵麻薬に溺れてどうしようもない姿ばかりでさ。もう皺くちゃのフーリッシュなおっさんなんか見たかないのよ。

ザ・ファン(1996年製作の映画)

3.0

大阪に住む僕の兄がテレビの前でソフト○ンクホークスのユニホームを着て応援しているっていう話を初めて聞いたときに、気色ワルっ!て引いたのと同時に『ザ・ファン』やんけ!と思ったもんです。俺たちに明日はない>>続きを読む

切腹(1962年製作の映画)

4.5

武士は食わねど高楊枝、などと痩せ我慢を言ってられない武家取り潰し後の行き場を失くした素浪人らの切実な話。橋本忍の脚本がスゲぇし、スクリーン目一杯に"八相の構え"で仁王立ちする仲代達矢、カッケぇよ。

地獄の7人(1983年製作の映画)

3.5

何かを成し遂げるのに最適な人数なのかも知れない。ジーン・ハックマン率いる荒野の七人のベトナム戦争版アクション巨編。戦場で芽生える友情以上に信じられるものはこの世に存在しない、というのがザ・80年代の考>>続きを読む

陸軍中野学校(1966年製作の映画)

3.5

大日本帝国陸軍スパイ養成所。中野じゃなくてもっと伊賀とか甲賀とか山奥で隠密に訓練受けさすべきなんじゃないか、という気もしたが普通に面白かった。"私を愛したスパイ"の小川眞由美がべらぼうにいい女だった。

テラー・トレイン(1980年製作の映画)

2.5

映画館に観に行ったの中3か高1だったと思うんだけど、もっと面白かったはずなんだけどなぁ。シガニー・ウィーバー(エイリアン)が世に出てくるまではジェイミー・リー・カーティスが戦う女の代表格だったんだよね>>続きを読む

ジョンとメリー(1969年製作の映画)

3.5

"行きずりの女"とやったことあるよーって人には分かると思うけどミア・ファロー、行きずりのまま終わらすにはいたく勿体無くあるまいかと。まぁ大抵の男は同じ答えを出すティン・ホフマンだね。

フィラデルフィア・エクスペリメント(1984年製作の映画)

3.0

マイケル・パレって言ったら"ストリート・オブ・ファイヤー"っていう人がほとんどだろうけど、この映画の彼も滅茶苦茶カッコいいのさ。相手約のナンシー・アレンのパレを見つめる目がうるうるしてんのよ。

戦国
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隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

4.0

雪姫。"掃き溜めに鶴"とはこの事よのう、って思ったら演技も台詞も酷くてソファからずり落ちる(笑)。スターウォーズの下地になったのは有名な話だけど、微かにローマの休日や駅馬車、西遊記なんかのテイストも味>>続きを読む

翼よ!あれが巴里の灯だ(1957年製作の映画)

3.5

「翼よ!あれが巴里の灯だ」とは主人公、一言も言わなかったがいい映画だった。海(堀江謙一氏)と空とで違えどそのリンドバーグによる大西洋ひとりぼっち旅。ただ個人的感想として、操縦席で延々独り言を語るスチュ>>続きを読む

クルージング(1980年製作の映画)

3.5

『セルピコ』とはずいぶん対照的な話だ。アル・パチーノ演じる若い刑事が出世のため"シリアルゲイキラー"を捕らえるべくゲイの聖地で潜入捜査を始めるが…。

小柄で貧弱な私では絶対にあの連中らに服もブリーフ
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コロンバス(2017年製作の映画)

3.5

建築物フェチのケイシーがその母なる街コロンバスから巣立っていくショートストーリー。見終わってただなんとなくぼんやりとし、何処のというわけでもなくつい中空を"指フレーム"してしまう、そんな映画だった。

スパイの妻(2020年製作の映画)

4.0

山里の妻でもあり。自らの手で伏線回収してしまったね。ラストへんだけちょっと雑だったけどトータル面白かった。「お見事」。

YUMMY ヤミー(2019年製作の映画)

3.5

ペ○ス増大手術受けてた男の末路、大爆笑。ごめん。あとはヒロインのFカップばかり見てた。

きちゃない(汚)。

異端の鳥(2019年製作の映画)

4.5

最初の説明が全くないので母をたずねて三千里を3話目あたりから見ちゃってるアホっていうのか、開始一時間を乗り切るのがやたらと辛い作品と言えるか。ただね、残り一時間くらい…、コサック軍の村人への蛮行とそれ>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.5

スクリーンの向こうもこっちもないリアルな地続き感。圧倒的な星、大地、夕陽、水のせせらぎ、そしてこの地上に生きる人たちの息づかい。監督クロエ・ジャオ、凄いね。アカデミーの作品賞も監督賞も最右翼だろう。マ>>続きを読む

ナバロンの要塞(1961年製作の映画)

4.0

"ナチスのそびえ立つ要塞を粉砕せよ"。ハクソーリッジでもおっ始まるのかと思いきや敵地に潜入してからが長い長い。けどトータル滅茶苦茶おもしろかった。七人の侍味やルパン三世味もたっぷり含んだ戦争娯楽超大作>>続きを読む

人間失格 太宰治と3人の女たち(2019年製作の映画)

1.0

小栗19才、沢尻18才、藤原竜也17才にしか見えない。この作品そのものじゃないか、生まれてすみませんなのは。日本にもラジー賞創設すべきだろう、30分でギブアップ。

霧の波止場(1938年製作の映画)

3.0

もう分からん、昔の映画は。麗しのサブリナでもだいぶ歳の差感じたが、これ淫行違いますの?。フランス軍脱走兵と17才(には見えないけども)家出娘の束の間の恋。キスしてくれ、もう俺には時間がない、とジャン・>>続きを読む

アルカトラズからの脱出(1979年製作の映画)

3.5

見事にむさ苦しいオッサンしか出てこない脱獄映画の決定版。イーストウッド×ドン・シーゲルの"ラストダンス"にしては地味過ぎるけど、かなり久しぶりに観て驚いたのがあのフランク・ダラボン監督の名作『ショーシ>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

3.5

前作『バーニング』で納屋焼きまくったスティーヴン・ユァン、天罰が下る(笑)。アメリカが舞台なのに変なアメリカ人しか出てこなくて特段面白い映画じゃないけど、ある意味トルネードより凄まじかったお祖母ちゃん>>続きを読む

スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977年製作の映画)

3.5

黒澤明の『隠し砦の三悪人』借りられてたから咄嗟にこれチョイス。ちゃんと真面目に観たのは今回が初めてだけど普通に面白いね。会ったばかりのハンソロとレイア姫が口喧嘩するあたりで早速色恋フラグおっ立ってるし>>続きを読む

女衒 ZEGEN(1987年製作の映画)

3.5

この頃の緒形拳の映画は大体全部おもしろい。貴様それでも天皇陛下の赤子(せきし)かーっ。いいえ私は死んだ親父の息子ですっ〈バッコーン〉。こんな風にすっとぼけてた男がゴリゴリの愛国心に目覚め、立身出世して>>続きを読む

復活の日(1980年製作の映画)

4.0

ウィルスで人類を滅亡させ大地震を起こし世界を核の灰で覆い尽くした原作者小松左京、天才にしてド変態にも程がある。邦画のくせに主導権をアメリカに握られ肝心の日本政府がまったく描かれてないのが情けない限りだ>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

3.5

真っ赤に血に染まる広島。ベテラン刑事と若手刑事による仁義なきトレーニングデイ。豚に真珠とハイライトってか。カオス過ぎて演者さんらの名演をおちおち味おうてられん。言葉も伝染しちょるしのお…。私の地元福岡>>続きを読む

ハンナ・アーレント(2012年製作の映画)

3.5

行き着くとこアイヒマンは死刑であるべきだけど、"奴は悪魔だ直ちに吊るし首にしろー"ってヒステリックになるのは野蛮だよねって話。戦争状態だったら誰しも普通の人がそうなる可能性あるよって。ところでこの哲学>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年製作の映画)

3.0

憶えてないなぁって、観てもいなかった。ラジー賞ってほど悪くないと思うんだが展開が全部想定内。いっそのこと新作ウェス・アンダーソンあたりに監督やらせたらどうか。庵野秀明によるシン・インディジョーンズなら>>続きを読む

ビリディアナ(1960年製作の映画)

2.0

ブニュエルって金髪変態豚野郎です。金髪だったかは知らんが。

皆殺しの天使(1962年製作の映画)

2.5

くっそ暇でジャングルジムとか登る系の遊具登ってて"地面は沼でそこにピラニアいるから降りたら喰われて死ぬのな"って言っていつまでもそこに居座り続けるまったく面白くもなんともないガキの遊び思い出したりして>>続きを読む

駅馬車(1939年製作の映画)

3.5

タッチダウン。この映画が本場アメリカで今なお愛され続けてるのは、アメリカスポーツの源流のような話だからじゃないか。

マグノリア(1999年製作の映画)

3.0

長い、拷問。雨降って地固まる話だけど降るの雨じゃねえじゃん、ってなると思う。ただこのクライマックスシーンだけは壮観。

9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.5

どの部分を喋っても"ネタバレ"というそしりを受けそうなので迂闊に書けない。そういう独特で力のある作品と言えるか。だけど敢えて一つだけ言わせてもらうなら、その名著の世界同時刊行に日本(日本語訳)がハブら>>続きを読む

セブン(1995年製作の映画)

4.5

轟音とともに部屋全体が揺れて"その主"地下鉄をやり過ごしたあと老刑事が言い放つ一言「明るく楽しく揺れるわが家か」。で、若い刑事夫婦と笑い合うシーン、あそこは最高にクールだ。デヴィッド・フィンチャーの監>>続きを読む