ぼっちザうぉっちゃーさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)

3.6

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昔観たことがあったんだけれど、そうかこんなバッドエンドだったかと思った。
同監督作品「パラサイト」と同様に、身分や、階級、国家批判、(今作では水質汚染問題を用いて)的な要素。大きくは権力、社会を相手取
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女優霊(1995年製作の映画)

3.1

ちょっとよく分からなかった。
よく憑依型の演技みたいな俳優の紹介があったりするけれど。
それっぽい霊的な憑依とも違っていて、でもその演技力を源とするスピリチュアルな力で実体化された霊、怨念、的な?
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キャロル(2015年製作の映画)

3.7

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しっとりほろ苦いという印象。

スーツに帽子というビジネススタイルの男性でごった返す街で、偶然に惹かれ合った二人の女性。

若いテレーズと離婚間際の娘持ちキャロルとの微妙な恋愛観、人生観の違いが繊細な
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.9

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お見事です。
スパイ(売国奴)の妻視点というのでこんなにも面白さを生み出せるのかと感心。

張り付けたような笑顔にどこか韜晦のニュアンスが感じられる高橋一生だが、今作では存外大望に、妻に、嘘はつけない
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猟奇的な彼女(2001年製作の映画)

3.6

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コメディの部分でかなり笑えた。のみならず彼女のシナリオの空想部分では、アクション的な予想外のおもしろ要素まであり楽しかった。

主人公の女たらし込めない情けなさが憎めず、顔芸まがいのリアクション演技も
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チャイルド・プレイ(1988年製作の映画)

3.6

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とても観やすい尺で、無駄なくシンプルに面白かった。
チャッキーの表情や容姿がどんどんと狂気を増していくのが恐ろしい。
あと殺し方がなかなかに残酷。
主要な関係者が全員人形の仕業を信じて終わったのもすっ
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Diner ダイナー(2019年製作の映画)

3.3

んんー。
終始極端に華やかな画面とかコスプレまがいのファッションとかで、あーなんかアートハウス的なやつなんかと思って一歩引き気味で楽しんでた(セット組むの楽しそうだなぁとか)ので、テーマ自体への感情移
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.6

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めちゃ良い。
久々にこれ、しばらく残るやつだ。
あと音楽聞くだけで泣ける作品、というと安っぽい表現だけれど、
音楽聴くだけでぐっと心が押される感覚、これはずっと残ると思う。


まず奇妙な同居生活とい
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トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)

3.8

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愛の逃避行ハードモード。

先走りまくるし、独善的だけれど、なぜか応援したくなる二人の姿。
クラレンスは直情的で血気盛んだが、変に擦れてなくて気持ちのいいやつだし、アラバマは身持ちはあれだけど、少女の
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.3

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これは快作!
期待通りの面白さのままラストまでしっかり気持ちいい。よきよき。

冒頭のテンポと設定の導入がスムーズ過ぎて、危うく真剣に追いつこうとしてしまったが、大統領登場した瞬間に一気にクールダウン
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

3.9

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赤の彩度。
血だったり、ネオンだったり、装飾だったり。
『PERFECT BLUE』という題のこの映画を観て脳裏に残るのはそれだった。

サイコホラーでありつつ、しっかりミステリとしての決着も着いてと
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.8

ガイ・リッチーが本気で復讐劇やるとこうなんのか。
登場人物が喋りまくりの序盤からめちゃガイ・リッチーみを感じた。
最初カメラ固定で全然見せてくれないなと思ったら、時系列遡り&複数視点。まためちゃガイ・
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愛のむきだし(2008年製作の映画)

4.3

勃起を恥じるな。
愛を恥じるな。

この映画観て残ったのは以下の四つの感想。
・満島ひかり可愛い
・4時間の映画観るとしっかり疲れる
・俺は空洞
・満島ひかり可愛い

激しくって静か。情動的で穏やか。
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バタリアン(1985年製作の映画)

3.8

ゾンビゾンビしたゾンビが出てきてもう大満足。やっぱりゾンビは元気が一番だね!
思っていた以上に理性残しててビビった。普通にコミュニケーション取れるやん、、、んでめちゃくちゃ策士。
じゃあもう逆に猿の惑
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.3

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面白かった。半地下などこか呑気なコメディ調から、完全アングラな地下世界のシリアスへの転調、ストーリーがシンプルに面白い。
そしてスマホの画面でスローモーションになったり映像としてもしっかり一個一個にア
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アヒルと鴨のコインロッカー(2006年製作の映画)

3.6

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原作の雰囲気そのままだなぁと感じるのと同時に、伊坂幸太郎作品は映像化したらまた違う殺伐とした一面が割と見えてくるな、という発見もあったりで面白かった。
それでいて全編にただようおとぎ話感というか、現実
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ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生(1968年製作の映画)

3.4

思ったよりしっかり群像劇してたことにまず驚いた。

ゾンビ、もとい食人鬼もほんと夢遊病人ぽい出で立ちで、ちょっと顔色悪い
程度、最初は今ほどゾンビゾンビしてなかったんだと思った。

ゆっくりと歩いてく
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学校の怪談2(1996年製作の映画)

3.8

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安定のエモさ。なお今作は前回に比べて同じエモさの中にも、当世風の匂いを感じて、CGの多様も相まってポップさが増している。
個人的には一作目の職人の意匠ほとばしる手作り感が好きなのだが、駆け回るエフェク
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ロスト・ボディ(2012年製作の映画)

3.6

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ゴーンガール風に見せかけたミスリード。
刑事の身内話がどう絡んでくるかと思ったけど、がっつり主人公でした。騙された。
妻亡くしてから逆に髭剃って清潔感ある見た目にしてるのそこそこ良かった。
ただミスリ
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

3.6

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一応勧善懲悪の形が取られていて、黒沢清監督作品にしてはわりとさっぱりしてた印象。画面もわりかし明るいほうが多かったしね。

序盤から異様な画面の明るさに違和感と物足りなさを覚え、香川照之の初登場シーン
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ストレイヤーズ・クロニクル(2015年製作の映画)

3.3

原作と違ったってのしか覚えてない。
あとロマンスがありあまる。

モンスター・ハウス(2006年製作の映画)

3.7

なっつーーい。
泊まり込みで、ペットボトルに用足すほどに張り付いて家を見張ってたの覚えてる。

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.8

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うーん。嫌いです。
序盤から、ノリ切れない気持ち悪さがあって、いたずらに身を危険にさらし下劣な奴等相手にぶうたれてしたり顔でそれを経験人数かのように記録する主人公が気色悪くて、少し不快感が拭い切れなか
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.9

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まさかいじらしい恋愛の雰囲気そのままに映画が進むと思っていたわけではあるまいが、タイトル出てきたときは、「ここでかぁあ」と顔が引き攣った。
もう、森田のサイコパス(敢えてこう呼ぶ。後に説明する。)が恐
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回路(2000年製作の映画)

3.5

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これまでで一番霊的な怖さはあったが、結局それ以上の不可解さと不安定さで飲み込めず。
くっらーい画面やまざまざと見せる長回し、ひたすら恐怖と不安を煽る演出は健在。

特に今回あのゆーっくり歩いてくる黒い
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フロッグ(2019年製作の映画)

3.6

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微妙に騙された。
浮気相手殺しはさもありなんと思ったが、まさか連続殺人鬼だったとは。
特に盛り上げとかはなく、超俯瞰とか覗き見るとかちょっと気持ちの悪いアングル。
途中から視点が変わって味変するが意外
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.3

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なんとも目と耳に楽しいノスタルジックサイケホラーだった。
「マリグナント」然り、ホラーを基軸とするジャンルごっちゃ煮映画は唯一無二のすっごい贅沢な体験できるから大好き。
今作もジャッロエッセンスあるし
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アフタースクール(2008年製作の映画)

3.7

気楽に観てたらころっと騙されてしまって最後の方は戻しながら何度も確認してしまった。

所々のミスリードがほんとうに巧みで唸ってしまう。

なにげに豪華な主要俳優陣もいい具合の個性が光っている。

ただ
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デスペラード(1995年製作の映画)

3.9

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ひたすらバカっぽいけど面白い。
(一応西部劇風なんか)

ギターケースに隠した銃器(もしくはギター型マシンガンやらロケットやら)やバーのカウンター上での踊るような立ち回り(後ろ手で撃ってみたり)、撃た
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カリスマ(1999年製作の映画)

3.7

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ちょっと理解が追い付かなかった。

主人公と同じ目線で、怪しげな森に迷い込んで新しく触れた価値観の間で信条、心情揺れ動く感覚でふらふら追ってたら、知らぬ間に一人になってて迷子。みたいな不安が残った。
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

4.0

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そこそこ良かった、少し泣けた。あったかいいじゃんという印象。
いやもうだれがなんと言おうと、優子が優しく健やかに人生を歩んでいけるのならば、素直に良いと言い切っていいんじゃないか。

最後新婦の控室に
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奇人たちの晩餐会(1998年製作の映画)

3.6

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最初はバカのバカっぷりにイライラしたけれど、ほんとに人として愚かなのはあんただよねってなって立場が逆転してからはすべてがコミカル。
ブロシャンの疲労感と友人ルブランの他人事感。すべてをかき乱すピニョン
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舟を編む(2013年製作の映画)

3.8

空を駆けた後は、舟を編もうと観賞。

私が今まで生きてきた時間丸々使って一冊の辞書を作り上げる。
途方もないどころか突拍子もないと感じるその作業に打ち込む人々。

決して劇的な物語があるわけでもなく、
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.7

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最高だった。
安易に思われたくないからあんまりこういう言葉は使いたくないんだけれど、もう一回言っちゃう。最ッッ高ーーでした。

何が最高だったかなんて言うのは野暮なものだが、もう冒頭から既に最高だった
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夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)

3.6

とにかくまず原作のあの愉快で軽快で奇怪な世界をアニメーションでここまで豊かに表現しているのが素晴らしい。
脳内で想像していたものがそのまま飛び出してきたか、もしくはそれをはるかに上回る豪奢さで画面全体
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