人生の複雑さではなく単純さを描く作品で、かぐや姫の物語やジャック・ロンドンの作品群を思い出した。18禁なのでインモラルなのかもしれないと構えていたが、表面がどぎついだけで非常に教育的・教条的な作品
男子20人、女子20人のクラスで、いちばん人気のある女子がいちばん人気のない男子とくっつく可能性は1/20ではないし、1/200、1/2000ですらない。もっと言うとほぼゼロだと思う。
仮にそういう2>>続きを読む
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前情報なしで観たが、序盤から黒澤明、大島渚との接点は感じられる上、たけしが秀吉を演じるのは映画史における秀吉という文脈を背負っているのではないか、という勘ぐりも起こさせたが、笑いどころが多すぎて途中で>>続きを読む
意思を持ったAIが反乱を起こす話は基本的に全部しょうもない……。というか想像力として世俗的すぎて、現代でテクノロジーと社会に真剣に向き合う作家が描く話と到底思えないのだが、この作品はそういう建てつけで>>続きを読む
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階級社会が変わるさまを寿ぐ映画ではないかと思った。自由に生きろ、勝手に生きろと言っている。
同じことを感じた人は多いと思うが、脳内のサイケデリアの横溢と破綻においてゴダールの『イメージの本』を、先行>>続きを読む
酷評するシネフィルもいるが、クライムサスペンスやコンゲームとしてでなく、夕方にやってるテレビ放送の長い版として観たら目くじら立てる作品でもないのでは?と思った。同じアニメ映画でも、細田守作品のように酷>>続きを読む
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トッピング全部乗せみたいな映画だった。カンフーアクションで、ハイファッションがあり、アジア人俳優で主役を固めて、流行りのマルチバースで、さまざまな過去作品の意匠を取り入れ、息子の父殺しではなく母娘の対>>続きを読む
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「原作読んでるからネタバレも何もないよ」という人も、そういうのとは別種の情報があるので観るまで読まないことをおすすめします。
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原作の山王戦を素晴らしいと感じつつも、特に思い入れはない>>続きを読む
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おしまいの町で暮らしているおしまいの女に転機が訪れ、一瞬光を見る話
「劣悪な環境に身を置く愚鈍な人」は、あえて愚鈍なままでい続け、なにも感じようとしないことで自分の心を守っているのかもしれない。だっ>>続きを読む
70年代のアメリカに何かを託してしまう人間には刺さる。刺さるけど、おバカなラブストーリーとして受け取るには屈託がありすぎて、後半は困惑しながら観ていた。(謎のバイクスタントやるあたりまではサイコー!っ>>続きを読む
撮り方が特徴的で、三脚やクレーンでよさそうなシーンでも徹底してハンドカメラを使う。そして被写界深度が非常に浅い。そのため、少しでもピント面から外れると、窓の外も人の表情も、あらゆるものがぼやけ、存在感>>続きを読む
ヴェーラの女性監督特集にて。ポリアモリーがうまくいかないくだりあまりに自分ごと映画だった……。
最後にダメ男が赦されてしまうのはお決まりの展開だが、今作ではそれが父権への抵抗を含んでいるのでより複雑な>>続きを読む
ウェス・アンダーソンにこういう規格化された紙芝居を求めているわけではなく、『ダージリン急行』が観たいのにと思ってしまう。いまさらそれを期待しても仕方ないのだが……。
(そういえば観てたなを追加)
マイク・ミルズ作品の会話を聞いていると、自分と焚き火の間に人が立っている場面(アニー・ディラードがどこかで書いていた)を思い出す。
人が遮っているため自分はあまり熱を感じることはないが、その人の背後に>>続きを読む
シリーズでいちばん映画っぽくてよかった。リリー回は心なしかカメラワークに手がかかっている感じがする(最後のバス停でわざわざ三方向から撮るところなど)。
寅さんって4歳?
カラックスの(というかボーイミーツガールからポンヌフの)登場人物たちは、話す言葉が詩に置き換えられているからよいのだが、『アネット』は全然そうではない。まあ、歌詞ではあるのだけど、情報を乗せるだけの説>>続きを読む
5作目。今よりだいぶ階級社会だなあと思う。インテリの描かれ方がリアルでよい。
草野球って映画映えするなとしみじみしました。
※タコ社長が笑ったときに見える歯の本数が多すぎてうつ病なった
鑑賞4作目にしてやっと寅さんの基本的な構造を把握した回
女の視点から寅さんシリーズを見ると、寅さんは女たちの引き裂かれた人生の間に存在しているように見える。
つまり、作中の女たちの生き方──結婚すれ>>続きを読む
自分が観た印象からしても、まわりの評判を総合しても、これが寅さんシリーズ最高傑作なのか……?完成度高くて楽しかった。
※しかしやはり、笑ったときに見える社長の歯の本数が多すぎてバッド入る
初寅さん。以下箇条書き
・「古き良き日本」がビジュアライズされていてオモロかった。連絡手段が限られているので、誰もが手土産を持って直接会いに来る。手紙やお土産のセンス、達筆具合が人の素養に含まれてい>>続きを読む
連ドラみたいなものだと思って見始めたが、意外といい画が出てくるのでオオッとなる。
移動の合間に挟まる絵葉書みたいなショット(悪口ではないです)、ピント面のテクニカルな調整、立体的なカメラワーク、やや不>>続きを読む
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まじで日本映画のオールタイムベストなのではないか!?と突然思い出してマーク。観たの前すぎて鮮度のある感想が出てこないが……。
北野武は映画にコント的なセンスを持ち込むのがうますぎて、ただただ感嘆する>>続きを読む
アピチャッポンを観る上で最良の副読本は、フェリックス・ガタリの『三つのエコロジー』です。そしてこの映画は紛れもない傑作です。私を信じてほしい。
(そういえば観てたなを追加)
素晴らしかった!
観てからあれこれ話したい感じでもないのだが、霊的な体験を心のどこかでたよりにしている人間にとっては貴重な鑑賞体験になる。
草原で横たわる人間の体に異様な迫力がある
思い詰めた犯罪者を描くことで、小説でいうところの一人称(持続的に誰かの視点に同一化する)と三人称でカメラワークが分かれていることを教えてくれた映画。観たの大学2回生くらいと思われる
(※そういえば観>>続きを読む
嘘がバレるバレないの気を持たす演出で共感性羞恥(?)が発動し、後半あまりに観るのがしんどかったトラウマ映画。
階級社会の描写や臭いのディティールなど描きたいものはわかるが、こんな直木賞作品の映画化み>>続きを読む
最後のカタルシスに持ってかれる人もいるのだろうが、ここまでオチがわかっているものを見守れるほど気が長くないので疲れちゃったニャン
ドストエフスキーなんかを読んでも思うことだが、「日常の世俗的な価値観>>続きを読む
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俺氏大号泣不可避
一本目の軽さ、ショットの短さが新しい風を感じさせる。ロメールやキェシロフスキの短編のような雰囲気で、これまで「名作だがあまり映画らしくはない長編」を作り続けてきた濱口竜介がヨーロ>>続きを読む