MovingMoviesさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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サイコ(1960年製作の映画)

3.5

【アンソニー・ホプキンスさん ごめんなさい】
アンソニー・ホプキンスって若いときから『サイコ』の役だったんだな。適役だよね。ハンニバルだもの、と思っていたら、
格好良くて男前の役だった。ごめんなさい。
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赤い天使(1966年製作の映画)

4.0

【野戦病院】
輸血も消毒もままならなず、手術もできない。「野戦病院のようだ」という例えも軽く聞こえるほどの絶望的な環境。医師も看護師も肉体・精神ともに限界を超えている。戦場ではなく病院を描くことで戦争
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見知らぬ乗客(1951年製作の映画)

3.5

【電車で話しただけなのに】
「スマホを落としただけなのに」ではないけれど、「電車で話しただけなのに」である。
「スマホを・・・」は観たことないんだけど・・・

戦雲(1959年製作の映画)

3.5

【フランク・シナトラ】
フランク・シナトラ主演のロマンス+戦争という作品。フランク・シナトラは魅力的。
敵は日本軍のはずなのだが、戦後の米国作品なので中国のゲリラの方がより悪者に描かれている気がする。
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HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

4.0

【大林ワールド】
ホラー、美少女、青春、移動すること、戦争
大林ワールドがつまっていると思いました

つつんで、ひらいて(2019年製作の映画)

4.0

【物質としての紙】
本の装幀家の菊地信義氏のドキュメンタリー。菊地氏の仕事は手ざわり、ときには肌ざわりが大切のようだ。
たいていの本は電子書籍でいいと自分は思っていたけど、本の装幀はそれ自体が作品なの
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ローラ(1961年製作の映画)

3.5

【美しいナントのパサージュ】
魅力的な作品。舞台にしたナントのアーケイドがとても美しい。
名前や仕事などの偶然の結びつきをつなげすぎたのは、もったいないと感じた。

白いドレスの女(1981年製作の映画)

3.0

【暑さのせい】
脚本家ローレンス・カスダン監督作品ということで観た。好きだったのは、友人役の検事や刑事で、友情を感じた。本作は筋立ては悪くなかったと思うけど、それ以外は...。

(1954年製作の映画)

4.0

【三回の決断と三人の死】
死んでしまったローザの代わりに、旅芸人のザンパノに買われジェルソミーナは旅芸人を始める。自分はザンパノの妻なのか、芸の助手というだけなのか。
ベルイマンの『魔術師』も旅芸人の
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冬時間のパリ(2018年製作の映画)

3.0

【成熟】
宣伝にあった迷える大人の映画ではなく、むしろ図太い成熟した大人の映画だったと思う。
映画のなかのフランスは本当に成熟していると感じる。会社の同僚が会社を去るのを知っていて、黙ってプレゼントを
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ネバダ・スミス(1966年製作の映画)

4.0

【しっかりした脚本】
スティーブ・マックイーンには脱走が似合う。ゲッタウェイ、パピヨン、大脱走。助けられる男でもある。パピヨンでも南の島の原住民のひとに助けられていた。そして追い詰める男でもある。夜の
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

4.0

【幸せな懲りない男】
向日葵の映る夏の光景だろうか。
小さな子ども二人をはさんで四人で手をつないでいる。印象派の絵画のように焦点のぼやけた緑と光につつまれた画面に管弦楽奏の流れるタイトルの通りの幸福そ
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天使の入江(1963年製作の映画)

4.0

【賭けのための賭け】
ルーレットのシーンが続く。一瞬で、大金は手に入り、同じように消えていく。勝っても負けても、もはやあまり大差はない。金のためではなく、賭けるために賭けているようだ。賭けとしての純度
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

3.5

主演のコリンヌ・マルシャンの髪形、帽子、ファッション、表情などが映画を引っ張っていくが、個人的には公園のシーンやバスに乗り込む屋外の画面の輝きが好きだった。
『5時から7時までのクレオ』というタイトル
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ファンシー(2019年製作の映画)

3.5

【ファンシーでないもの】をこの作品のなかから探してみた。(あくまで作品上で)実体が感じられ、血の通っているとおもえるもの:父親の使っていた針、先輩-後輩の関係。この二つだけだった。
世界はたぶんファン
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魔術師(1958年製作の映画)

4.0

「死」がモチーフのひとつなのは確かなのだろう。死をみせてやるという役者。死の恐怖を感じたという医師。娘を亡くした母親は魔術師にすがろうとする。
ベルイマン作品は画が美しい。
光射す朝の森、顔の皺や皮膚
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去年マリエンバートで(1961年製作の映画)

4.0

【どこまでも不確かな現実】
マリエンバートであるいはそれはフレデリクスバートだったかもしれないどこまでも不確かな出会いと交わされたかどうかさえわからない約束を巡り繰り返されるリフレインとパイプオルガン
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怪物はささやく(2016年製作の映画)

4.0

【呪縛】
深刻な病いは、本人や家族に大きな重圧がかかる。重圧がかかる時に本当の姿が露呈してしまう。
わたしの場合は、せっせと見舞いに行っていたある日、はたと気づいた。自分は本当に見舞いに来たいと思って
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イコライザー2(2018年製作の映画)

4.0

【不言実行】
デンゼル・ワシントン、ハードボイルド、必殺仕事人のいずれか、またはすべてを好きな方、ぜひ。

イロイロ ぬくもりの記憶(2013年製作の映画)

4.0

【いじらしい】
『大人は判ってくれない』を思い出すけど、本作の少年は愛情表現がいじらしい。子供のさびしさの裏返しを感じます。
父親の状況は、『トウキョウソナタ』を思い出したりもしました。

幸福路のチー(2017年製作の映画)

5.0

【食べて眠れることが幸せ】
大人になった自分の欠落感、一生懸命働いたが、もともと明確でなかった夢には明確な挫折もないのだろうか。
途中退屈だなと感じた瞬間に、これはわたしやたぶん多くのあなたの話なのだ
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アカルイミライ(2002年製作の映画)

4.5

【夢か刑務所か】
くらげ、二人の若者、うち一人の父親の物語。
ここはどこなのか。刑務所にしては居心地がよく、好きな映画が見れるから多分夢の方なんだろう。
なぜか台湾チェン・ユーシュン監督の『熱帯魚』も
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マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!(2017年製作の映画)

4.0

マイケル・ケインを案内役に写真家、モデル、ミュージシャンたちのインタビュー音声とアーカイブ映像、写真のコラージュからなる作品。1960年代の雰囲気が伝わってくる。
自由への強い憧れ、前世代・現状否定、
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イングランド・イズ・マイン モリッシー, はじまりの物語(2017年製作の映画)

4.0

長髪、美形なので、モリッシーというより「エコ・バニ」のイアン・マッカロクか?とか突っこみつつ、ああ、ジョニー・マーがすぐそこにいるのにとお約束のやきもきしながら観る。「鉛筆けずり課主任」の自分には眩し>>続きを読む

メトロポリス(2001年製作の映画)

4.0

【金属の描写】が圧倒的。ロングショットやさらに遠いショットが特徴的な作品で、人間ではなくメトロポリスそのものが描かれるからかもしれない。
悪い機械は存在しない。動物にも善悪を当てはめるのは無理なのだろ
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芳華-Youth-(2017年製作の映画)

3.5

中国とベトナムの戦争が1979年にあり、現在50歳代の戦争経験者が中国やベトナムにはいるのだというのをこの作品で知った。二人の主人公、模範兵と軍の歌劇団員に、わたしはあまり興味が持てず、焦点が定まりま>>続きを読む

快楽の漸進的横滑り(1974年製作の映画)

3.0

水際の死体、縛られた女、チュニジア、手品師、浜辺、火、殺人、などアラン・ロブ=グリエの道具立ては今回も整っていたようにみえたけど、私には反復がくどすぎ、波打ち際の空き瓶の映像などが平凡な汚さにみえまし>>続きを読む

いとこ同志(1959年製作の映画)

3.5

【いなかのねずみと都会のねずみだが…】
ねずみとちがって若者は都会の若者に対して劣等感を持っているようだ。拳銃、車、飛び降りた友人のエピソードなど、不穏な要素が少しづつ散りばめられていく…

突撃隊(1961年製作の映画)

3.5

【あきらめない男】
始まって20分ほどして、佐藤浩市さんがでてきて、前に観たことがあるとようやく気付いた『少年メリケンサック』を離脱し、二本目に別の作品を観始めたがあまりの棒読みに体力がもたず30分ほ
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時をかける少女(1983年製作の映画)

3.5

ミュージカル風の主題歌の編集好きです。透明感のある歌声も。

終電車(1980年製作の映画)

4.5

【秘密のある映画はいい映画】と勝手に思ってる。本作は劇場主、主演男優、劇場主の妻の三人の秘密や秘めた思いが緊張感を与える。ナチス占領下が舞台ではあるけど、ところどころユーモアも忘れない。カリーヌ・ドヌ>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.5

【まるで自分と話してるみたい】
妄想に強い感情移入があり、現実には現実感がない。まずい、ファンタジー好きとかいって取り繕っているが、これは僕のことか…はい、勝手にふるえています

アダムス・ファミリー(1991年製作の映画)

5.0

【愛してほしい by ゴードン】
いとこ ITT のすごい存在感。彼はどちらが前なのだろう?車もかわいい。『チキチキマシン』の岩石オープンの人にもちょっと似てるなあ。車も自分の足で歩いているみたいにゆ
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万引き家族(2018年製作の映画)

5.0

【妹にはさせるな】
是枝監督の映画のセリフには興味がある。本作はぎりぎりセリフが被るかかぶらないかのタイミングで、別の部屋で話している声も小さく間を埋めるように聞こえて来る。まるで本当の家のように。
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